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2025.03.13更新

歯周病の口臭はどんなにおい?

「歯周病の口臭ってどんなにおい?」
「なぜ口臭が強くなるの?」
このような疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
口臭が強くなる原因はさまざまありますが、その中でも主な原因として挙げられるのが歯周病です。
歯と歯茎のすき間(歯周ポケット)にたまった歯垢や歯石には歯周病菌が潜んでおり、臭いの元となるガスを発生させます。

口臭がきつくなる4つの原因
口臭が強くなる主な要因として、次の4つが挙げられます。

・舌苔や歯周病が原因の口臭

・食事による口臭

・生理的口臭

・全身疾患による口臭

口臭のほとんどは口の中に原因があります。中でも、舌苔や歯周病が口臭の主な原因となることが多いです。
それぞれの詳細について見ていきましょう。

原因① 舌苔や歯周病が原因の口臭
舌苔や歯周病があると、口臭がきつくなる傾向にあります。
舌苔とは、舌の表面に付着する白っぽい汚れで、細菌やタンパク質などの臭いの元が多く含まれています。
また、歯周病も大きな口臭の原因の一つです。
歯周ポケットに蓄積された歯垢や歯石に潜む細菌が、「メチルメルカプタン」や「硫化水素」といった臭気ガスを発生させ、強い口臭の原因となります。

原因② 食事による口臭
ニンニクやネギ、ニラなどの臭いが強い食べ物やアルコールを摂取すると、一時的に口臭が強くなります。
食べたものやアルコールに含まれる成分が血液に取り込まれ、体内を循環した後、肺を通じて吐き出されるためです。
このタイプの口臭は時間の経過とともに自然と軽減することが多いです。

原因③ 生理的口臭
生理的口臭とは、起床直後や空腹時などに一時的に発生する口臭のことです。
女性の場合は、生理周期に伴うホルモンバランスの変化でも起こることがあります。
この口臭は日内変動があり、時間が経つことで自然と収まります。
健康な人でも起こる現象なので、過度に心配する必要はありません。

原因④ 全身疾患が原因の口臭
以下のような病気があると、口臭が強くなる場合があります。

・呼吸器疾患(肺がん、肺腫瘍)

・消化器疾患(胃がん)

・耳鼻咽喉系の病気(扁桃炎、咽頭がん)

・カンジダ感染症(喉・肺)

・糖尿病

・肝硬変、肝臓がん

このような場合には、病気の治療が進めば口臭も改善する可能性があります。

歯周病による口臭の特徴とは?
歯周病による口臭は、「メチルメルカプタン」や「硫化水素」といった物質が主な原因です。
それぞれ、以下のようなにおいに例えられます。

・メチルメルカプタン:腐った玉ねぎや生魚のような臭い

・硫化水素:腐った卵やおならのような臭い

このように、歯周病による口臭は非常に不快で強烈なにおいとなる傾向があります。

歯周病の口臭は自分で気づける?
口臭は自分ではなかなか気づきにくいものです。
以下のようなセルフチェックを行うことで確認できます。

・唾液のにおいを嗅ぐ

・ビニール袋やコップを使用して息のにおいを確認する

・市販の口臭チェッカーを使う

特に、舌や歯茎を指で軽くこすって唾液のにおいを確認する方法が簡単で有効です。
より正確に知りたい方は、歯科医院に設置された専用の口臭測定器を利用してみるのもおすすめです。

歯磨きだけでは歯周病による口臭は治らない?
歯周病が原因の口臭を、歯磨きだけで完全に治すのは難しいです。
歯周病の原因菌は歯周ポケットの奥に潜んでおり、通常の歯磨きでは除去が困難です。
放置すると細菌が増殖し、臭いもどんどん強くなってしまいます。
そのため、歯科医院でのクリーニングやPMTC(専門的口腔清掃)などの処置が必要になります。

歯周病による口臭の改善方法
歯周病による口臭を治すためには、歯周ポケットの内部に溜まった歯垢や歯石をきちんと取り除く必要があります。
すでに歯周病になっている場合は、ブラッシングだけでの対処は不十分です。
毎日のケアを行いながら、定期的に歯科医院を受診し、プロの手で口腔内を清潔に保つことが大切です。
また、まだ歯周病になっていない方でも、ブラッシングを徹底することで口臭の悪化を予防できます。

 

 

 

 

投稿者: COCO DENTAL CLINIC

2025.03.03更新

歯周病になりやすい人、7選!

1.歯を磨かない人・口腔内を清潔に保てない人
歯にプラーク(歯垢)が溜まり、口の中が細菌だらけの状態になると、間違いなく歯周病のリスクは高まります。歯周病は生活習慣病の一種であり、日々のセルフケアが何よりも重要です。歯みがきやお口のケアは、歯周病だけでなく虫歯の予防にも欠かせません。

2.たばこを吸う人
喫煙は歯周病にとって最大級のリスク要因とされており、喫煙者は非喫煙者に比べて歯周病になりやすく、進行も早く、治療効果も出にくいことが分かっています。主な理由は以下の通りです。

歯ぐきの血行が悪化し、酸素や栄養が届きにくくなる

免疫機能が低下し、白血球の働きが弱くなる

唾液分泌が抑制され、プラークや歯石が付着しやすくなる

3.糖尿病の人
昔から糖尿病の人は歯周病になりやすいといわれています。高血糖状態になると唾液の分泌が減少し、口腔内が乾燥しやすくなります。乾燥することで白血球の働きが弱まり、歯周病菌が繁殖しやすくなります。糖尿病の方が口腔ケアを怠ると、歯周病を発症しやすくなるため注意が必要です。

4.口をポカンと開けている人
口腔内は粘膜で覆われ、通常は唾液によって潤っているため細菌の付着を防いでいます。しかし、口が常に開いていると乾燥しやすくなり、白血球の機能が低下して歯周病菌が増加します。鼻づまりなどで慢性的に口呼吸をしている方も注意が必要です。

5.歯ぎしりをする人
歯ぎしりは歯や歯ぐきに大きな力を加えるため、歯周組織に負担がかかり歯周病を悪化させます。特に「歯を横にすり合わせるタイプ」の歯ぎしりが最も悪影響とされます。

・横にギシギシすり合わせる歯ぎしり

・食いしばり

・歯をカチカチ鳴らすタッピング

歯は縦方向には約100kgの力に耐えられますが、横からの力には弱く、ダメージを受けやすいのです。

6.歯並びが悪い人
歯並びそのものが歯周病の原因になるわけではありませんが、歯磨きがしづらくなることでプラークが残りやすくなります。プラークがやがて歯石となり、歯周病につながります。
また、加齢によって歯並びが悪化する「フレアリング」と呼ばれる現象も起こりやすく、50歳以降に歯間に隙間ができる人も増えます。これにより歯磨きが困難になり、歯周病のリスクが上がるため注意が必要です。

7.降圧剤・抗てんかん薬・免疫抑制剤などを服用している人
中でも歯周病に影響が大きいとされているのが「降圧剤」です。これらの薬を服用している人の口腔内では歯ぐきの腫れが見られることが多く、薬剤による副作用が歯周病の引き金になるケースが増えています。特に中高年で血圧が高くなり、降圧剤を常用するようになってから歯周病を発症する方も少なくありません。

 

 

 

 

投稿者: COCO DENTAL CLINIC

2025.02.27更新

歯並びは遺伝するって本当ですか?

遺伝するのは歯並びではなく「骨格」です
自分の歯並びが子どもにも影響するのでは?と不安に思う親御さんは少なくありません。特に、ご自身が矯正治療を受けた経験がある方であれば、お子さんの歯並びには一層敏感になることでしょう。

親子で歯並びが似ていることは珍しくありません。これは、顎の大きさや顔と顎のバランスなど、歯並びに影響を与える骨格の遺伝情報が子どもに受け継がれるため、結果的に親と似た歯並びになることがあるからです。

生まれ持った骨格を変えることは難しいものの、歯並びは後天的な要因によっても左右されるため、まずは歯並びに悪影響を及ぼすような癖や生活習慣がないかを確認することが、きれいな歯並びへの第一歩になります。

遺伝しやすい歯並びはある?
骨格が影響している歯並びは、すなわち遺伝の影響を受けやすい歯並びといえます。主に以下のような不正咬合は、骨格的要因が強く関係しています。

● 叢生(そうせい)
いわゆる乱ぐい歯や八重歯など、歯が不規則に並んでいる状態です。
顎の骨が小さく歯が並びきらないことが主な原因とされており、これは遺伝による骨格の影響が大きいと考えられます。

● 上顎前突(出っ歯)
上の歯が下の歯より大きく前に出ている噛み合わせのことです。
骨格に起因することが多く、遺伝的要素が強い歯並びです。

● 反対咬合(受け口)
下の歯が上の歯より前に出ている状態を指します。
こちらも骨格的な要因が大きく、場合によっては矯正治療のみでは改善が難しいケースもあります。

歯並びを悪化させる生活習慣
骨格の遺伝に加えて、家族共通の生活スタイルや癖も歯並びに影響を及ぼします。以下のような習慣には注意が必要です。

● 柔らかいものばかり食べる
柔らかい食事が中心になると咀嚼回数が減り、顎の筋肉が発達しません。結果的に顎が十分に成長できず、歯が並ぶスペースが足りなくなってしまいます。

● 指しゃぶり
幼児期によく見られる癖ですが、長期化すると前歯に常に圧がかかることで、出っ歯になる原因になります。

● 爪を噛む
固い爪を噛むことで歯に強い力がかかり、噛み合わせに影響が出ることがあります。

● 頬杖をつく
片側からの外力が歯列にかかると、噛み合わせや歯の傾きに影響を与えます。繰り返すうちにV字型の歯列になることも。

● 口呼吸
鼻炎やアレルギーなどにより口で呼吸する癖があると、下顎が下がり舌の位置も低くなります。これが顎や口周りの筋肉の発達を妨げ、出っ歯や受け口の原因になることがあります。

何気ない日常の癖や行動が歯並びに悪影響を及ぼすことがあるため、早い段階で生活習慣を見直すことが大切です。

アレルギー体質と歯並びの関係
アレルギー体質は遺伝しやすい傾向があります。
アレルギーが直接歯並びに影響することはないように思えますが、アレルギー性鼻炎による慢性的な鼻づまりが原因で口呼吸が習慣化してしまうと、前述のように歯並びに悪影響を及ぼすことがあります。

このように、一見無関係に思える体質や疾患も、歯並びと深く関係していることがあります。

まとめ:歯並びの7割は後天的な要因
歯並びには確かに遺伝的要素がありますが、その影響は約3割程度といわれています。
残りの7割は生活習慣や癖などの後天的な要因で左右されることがほとんどです。

「遺伝だから仕方ない」と諦める前に、日々の習慣を見直してみましょう。
適切な生活習慣と早期の予防意識を持つことが、お子さまの健やかな歯並びの維持につながります。

投稿者: COCO DENTAL CLINIC

2025.02.19更新

インビザライン矯正中にやってはいけないこと

インビザラインについてネットで調べると、「失敗」や「後悔」といったワードを目にすることがあります。現在インビザラインで矯正中の方、これから始めようと考えている方に向けて、矯正を失敗しないために注意したい“やってはいけないこと”をまとめました。

装着時間を守らない
インビザラインのアライナーは、1日20時間以上の装着が必須です。
取り外し可能という利点がある反面、つけ忘れたまま外出してしまったり、夜に装着せずに寝てしまったりと、装着時間が不足すると計画どおりに歯が動かず、矯正の失敗につながる恐れがあります。
インビザラインは自己管理が重要な治療です。不安な場合は、つけ忘れた時の対処方法について、あらかじめ歯科医師に相談しておきましょう。

マウスピースの交換期限を守らない
インビザラインは、形が少しずつ異なるマウスピース(アライナー)を指定された間隔で交換していくことで歯を動かしていきます。
医師から指示されたスケジュールを守らずに交換が遅れると、歯の移動にズレが生じ、計画通りに進まなくなる場合があります。
交換時期は必ず守るようにしましょう。

アライナーを装着したまま食事をする
慣れてくると、アライナーを外すのが面倒になってしまい、そのまま食事をしてしまう方もいるようです。
しかし、これは絶対に避けたい行動。以下のようなリスクがあります。

奥歯が沈む
アライナーには約0.7mmの厚みがあり、上下装着した状態で噛むと約1.4mmの厚みを噛んでいることになります。
この状態で強く噛むことで奥歯に余計な力が加わり、歯が骨に沈み、噛み合わせが狂う可能性があります。

アライナーの変形
咀嚼時には強い力がかかるため、アライナーが変形し、元の形に戻らなくなる恐れもあります。
変形したアライナーでは、歯を正しく動かすことができなくなります。

食べカスの侵入
アライナーと歯の間に食べカスが入ると、虫歯や歯肉炎の原因になります。
特に隙間がある部位に入り込むと、清掃が難しく、口腔内のトラブルを引き起こすリスクが高まります。

アライナーの着色
濃い色の飲食物をアライナーを装着したまま口にすると、着色してしまい目立つ原因に。
透明で目立たないはずのアライナーが逆に目を引いてしまう可能性があります。
水以外の飲み物を飲む際も、アライナーは外しましょう。

歯の食いしばりを避ける
日中や睡眠中の無意識の食いしばりは、歯に強い負荷がかかります。
アライナーを装着した状態で食いしばると、歯やアライナーにダメージを与える可能性があるため、できるだけ意識して避けるようにしましょう。

アライナーが浮いている状態を放置しない
インビザライン中の失敗談として、「アライナーが浮いている」というものがあります。
しっかり装着できていないと、歯が正しい位置に動かず、治療が計画通りに進まなくなります。
1mm程度の浮きであれば問題ないことが多いですが、5mm以上の浮きが数日続くようであれば、早めに担当医へ相談しましょう。

軽く浮いている程度なら、アライナーチューイーなどを使ってしっかりフィットさせるのが効果的です。
ただし、無理に噛みしめたり、力を入れすぎて装着するのはNG。アライナーが傷んだり、変形する原因になります。

まとめ
インビザライン矯正は、患者自身の協力が治療成功のカギになります。
取り外し可能で目立ちにくいというメリットを最大限に活かすには、装着時間・交換時期・食事時の対応などのルールをしっかり守ることが必要です。
「やってはいけないこと」を把握し、より効果的でスムーズな矯正治療を目指しましょう。

 

投稿者: COCO DENTAL CLINIC

2025.02.07更新

インビザラインの失敗例7パターン

『インビザライン』は、ワイヤー矯正に比べて痛みが少なく、通院頻度も少ないというメリットが注目されがちですが、治療にあたっては失敗するリスクもあることを理解しておく必要があります。
すべてを医師の責任にするのではなく、自分自身でも注意を払うことでリスクを最小限に抑えることができます。

失敗例①:歯根が露出した
矯正によって無理な力が歯にかかると、歯槽骨が過剰に吸収され、歯肉が下がって歯根が露出することがあります。
歯根の露出により『ブラックトライアングル』と呼ばれるすき間が目立ち、それを改善するために追加の治療が必要になるケースも。
デジタル上では自由に歯を動かす計画が立てられますが、歯槽骨の状態を無視した計画では、このような失敗が起こることもあります。

失敗例②:歯列の悪さがかえって悪化した
インビザライン矯正は歯列や噛み合わせを整える治療ですが、逆に歯並びのバランスが崩れるケースもあります。
特に多いのが、正中(上下の歯の中心)が合わない状態になる失敗例。
八重歯や出っ歯はきれいに整っても、中心がずれて噛み合わせに違和感が出ることがあります。
治療が終わるまで気づかないこともあるため、治療経過の確認が重要です。

失敗例③:噛み合わせが悪化した
矯正は見た目だけでなく、噛み合わせの改善も目的です。
しかし、治療計画やマウスピースの設計に問題があると、歯並びは良くなったのに噛み合わせが悪化してしまうという結果になることもあります。
見た目だけ整っても、機能が伴っていなければ、本来の矯正の目的を果たしていないといえるでしょう。

失敗例④:虫歯・歯周病になった
インビザライン中に虫歯や歯周病が悪化するケースもあります。
原因は以下のような要素です:

・長時間のマウスピース装着

・マウスピースの清掃不足

・装着したままの飲食

・十分な歯磨きができていない

虫歯や歯周病が見つかると、矯正よりもそちらの治療が優先されるため、治療期間が延びたり、マウスピースの再作成が必要になる場合もあります。
また、矯正専門の医院では虫歯治療を行っていないこともあり、別の歯科医院に通う手間がかかる点も覚えておきましょう。

失敗例⑤:歯を削りすぎて治療が長引いた
インビザラインでは、歯を動かすスペースを作るためにIPR(歯の側面をヤスリで削る処置)を行うことがあります。
この際に必要以上に歯を削ってしまうと、予定どおりに歯が動かず、マウスピースの枚数が増えたり、治療期間が延びるケースもあります。
IPRの判断は経験が必要であり、医師の技術力や知識も結果を左右します。

失敗例⑥:抜歯による歯の倒れ込みをリカバリーできなかった
抜歯を伴う矯正では、奥歯が前に倒れ込むリスクがあります。
インビザラインの構造上、マウスピースが上から覆いかぶさるため、歯がさらに倒れ込みやすくなることも。
こうなると、マウスピースが合わなくなり、矯正が計画通りに進みません。
奥歯の傾きをリカバリーしきれない場合には、最終的にワイヤー矯正との併用が必要になることもあります。
抜歯を検討する際は、事前に医師と十分に話し合うことが大切です。

失敗例⑦:矯正の効果が実感できなかった
インビザライン矯正の効果が思ったより出なかったと感じるケースもあります。
主な原因は以下の通り:

・保定装置をきちんと装着しなかった(後戻り)

・マウスピースの使用順を守らなかった

・一部のマウスピースを使用しなかった

・一日20時間以上の装着ができていなかった

・矯正中に虫歯や歯周病になった

これらの原因には、患者側の注意不足が影響しているケースも多く見られます。
インビザライン矯正を成功させるためには、決められた装着時間や使用ルールを守る努力も不可欠です。
治療効果を最大限に引き出すために、医師と二人三脚で進める意識を持ちましょう。

以上が、インビザラインでよく見られる7つの失敗例です。
インビザラインは正しく行えば非常に効果的な矯正方法ですが、計画・管理・自己管理がそろって初めて成功します。
安心して矯正治療を受けるためにも、信頼できる矯正歯科選びと、患者自身の協力が不可欠です。

投稿者: COCO DENTAL CLINIC

2025.01.29更新

歯科健診で歯並びを指摘されたけど大丈夫?

学校の歯科検診で「矯正が必要」と診断されたら?
お子さんが学校の歯科検診で「矯正治療が必要」と記載されたお知らせを持ち帰ることがあります。虫歯の治療ならすぐに歯科医院へ行くべきと考えますが、矯正治療の場合、「本当に今すぐ始めるべき?」と迷う保護者の方もいるでしょう。ここでは、学校の歯科検診の内容や、矯正が必要と診断された場合の対応について解説します。

学校の歯科検診とは?
学校で実施される歯科検診は、学校保健安全法に基づき、6月30日までに行うことが義務付けられています。校医(歯科医師)が生徒の口腔内をチェックするポイントは、主に次の4つです。

・虫歯の有無
・歯肉炎(歯ぐきの炎症)の有無
・乳歯から永久歯への生え変わりの状況
・歯並びや噛み合わせの異常の有無

学校からもらう「歯科検診の結果」の見方
歯科検診の後、子どもには健康診断の結果が記載された用紙が配布されます。

異常なし → 特に問題なし
異常あり → 以下の項目のいずれかが該当
・虫歯の本数が記載される
・歯肉炎の有無が記載される
・乳歯が生え変わる時期を過ぎても残っている場合が記載される
・歯並びの問題(不正咬合)がある場合、「要観察」または「要精密検査」と診断される
「要観察」は経過を見守る必要がある状態、「要精密検査」は歯科医院で詳しい診察を受けるべき状態を指します。ただし、学校での歯科検診は、歯科医院のようにレントゲンやCTを使用せず、小さなミラーだけで診察する簡易的な検査です。そのため、「異常なし」と診断されても、定期的に歯科医院でチェックすることが大切です。

矯正が必要と診断されたら?
学校の検診で「矯正が必要」とされた場合、見た目の問題だけでなく、健康面にも影響がある可能性があります。不正咬合があると、以下のような問題を引き起こすことがあります。
・噛み合わせが悪いことで顎関節症のリスクが高まる
・咀嚼の偏りにより、顔の左右のバランスが崩れる
・発音しにくい音が出てくる
・歯磨きがしにくくなり、虫歯や歯周病のリスクが増える
矯正治療には、ワイヤー矯正(表側・裏側矯正)やマウスピース矯正(インビザラインなど)があり、歯を適切な位置に動かすことで、健康的な噛み合わせと美しい歯並びを目指します。

子どもの矯正は本当に必要?
「子どものうちから矯正が必要なのか」と迷う親御さんも多いですが、成長期に矯正を始めるメリットは大きいです。小学校低学年の段階で矯正を始めると、顎の成長をコントロールしながら歯並びを整えることができます。特に、顔の左右のバランスにも影響するため、適切な時期に治療を始めることが重要です。永久歯が生え揃った後の矯正は、大人と同じ方法(ワイヤー矯正やマウスピース矯正)で行われます。

矯正が必要な歯並びの例
次のようなケースでは、矯正治療が推奨されることが多いです。
・出っ歯(上顎前突):上の前歯が前に出ている
・受け口(反対咬合):下の前歯が上の前歯より前に出ている
・開咬:奥歯を噛んでも前歯が噛み合わない
・八重歯・叢生(歯のガタガタ):歯がきちんと並んでいない
・過蓋咬合:上の前歯が下の前歯を覆いすぎている
・切端咬合:上下の前歯の先端がぶつかる
不正咬合の程度は軽度・中度・重度と異なり、治療方法や期間もそれぞれ異なります。

矯正しないとどうなる?
矯正をせずに放置すると、以下のような問題が発生する可能性があります。
・噛み合わせが悪化し、咀嚼機能が低下する
・歯並びの影響で虫歯や歯周病のリスクが増える
・発音に影響が出て話しにくくなる
・見た目のコンプレックスから心理的負担が増す

まとめ:矯正治療は必要に応じて早めの相談を
学校の歯科検診で「矯正が必要」と診断された場合、すぐに治療を開始する必要があるわけではありません。しかし、将来的に大きな問題を引き起こす可能性があるため、一度歯科医院で詳しい検査を受けることをおすすめします。

 

投稿者: COCO DENTAL CLINIC

2025.01.22更新

部分矯正で治らない前歯ってどんな前歯?

部分矯正で前歯が治せないケースとは?
前歯の部分矯正が適用できるのはどんな場合?
前歯の矯正は、一見すると簡単な治療のように思われがちですが、実際には適用できるケースが限られています。不正咬合が前歯だけにあり、かつ軽度であれば部分矯正で治療が可能ですが、すべての人が適用できるわけではありません。

部分矯正は手軽で費用が安い?
前歯の部分矯正は、全体矯正に比べて治療期間が短く、費用も抑えられることが多いため、気軽に始めやすい治療とされています。例えば、「全体矯正は高額で、装置を2年ほどつけるのが大変そうだけど、部分矯正なら数か月で終わり、費用も安いから試してみたい」と考える人が多いです。実際に、できるだけ費用を抑えて矯正したいというニーズは高いです。

さだけで部分矯正を選ぶのはリスクがある
費用の安さだけで部分矯正を選ぶのは危険です。前歯だけを治療する場合でも、上下の歯や顎の状態をしっかり検査し、慎重に判断する必要があります。その理由は、前歯の矯正には全体矯正よりも難しいケースがあるためです。歯並びを整えることは重要ですが、それ以上に大切なのは「噛み合わせの改善」です。矯正治療の目的は、見た目の美しさだけでなく、正しい噛み合わせを作ることにあります。

部分矯正ができないケースとは?
部分矯正が適用できるかどうかは、緻密な診査・診断が必要です。基本的に、部分矯正が可能なのは「前歯にのみ不正咬合があり、奥歯の噛み合わせに問題がない場合」に限られます。部分矯正ができない主なケース

❌ 奥歯の噛み合わせに問題がある場合

部分矯正は前歯の見た目を改善することが目的ですが、奥歯の噛み合わせが悪い場合は適用できません。奥歯の噛み合わせを無視して前歯だけを矯正すると、噛み合わせのバランスが崩れ、トラブルの原因になります。

❌ 前歯の不正咬合が重度の場合
・前歯のデコボコが激しく、歯が大きく重なっている
・八重歯があり、抜歯しないと歯が並ばないこのようなケースでは、部分矯正ではスペースを確保できず、十分に歯を並べることができません。抜歯を伴う矯正が必要になるため、全体矯正での治療が求められます。

❌ 受け口や開咬の場合
・受け口(反対咬合):下の前歯が上の前歯より前に出ている状態。部分矯正では改善できず、下の歯全体を後ろに下げる必要がある。
・開咬:奥歯を噛んだ時に前歯の上下に隙間ができる状態。この場合も奥歯から前歯まで広範囲に歯を動かさなければならず、部分矯正では対応できない。

まとめ
部分矯正は短期間で費用を抑えられる治療ですが、適用できる範囲は限られています。安さだけで部分矯正を選ぶと、噛み合わせが悪化したり、期待した結果が得られなかったりするリスクがあります。「自分が部分矯正に向いているかどうか」は、歯科医師の診断を受けて慎重に判断することが大切です。

投稿者: COCO DENTAL CLINIC

2025.01.15更新

矯正治療後の後戻りとは?なぜ起こるのか?

 

せっかく矯正治療を受けてきれいな歯並びを手に入れても、その後少しずつ元の状態に戻ってしまうことがあります。これを「後戻り」と呼びます。

矯正治療には、大きく分けて2つの期間があります。ひとつは、歯を動かして歯並びを整える「矯正期間」、もうひとつは整えた歯並びを維持する「保定期間」です。矯正装置を装着するのは矯正期間であり、その後、リテーナー(保定装置)を使用して歯の位置を固定するのが保定期間となります。

特に部分矯正では前歯だけを動かすため、「それほど動かしていないのに、なぜ後戻りが起こるのか?」と疑問に思う方もいるかもしれません。しかし、歯は本来あった位置に戻ろうとする力が働くため、何も対策をしないと歯列が乱れ、後戻りが起こるのです。

部分矯正で起こりやすい後戻りの原因

部分矯正では、以下のような理由で後戻りが起こりやすくなります。

1. 保定装置を正しく使用しなかった

矯正治療後は、歯の位置を安定させるためにリテーナーを装着する必要があります。リテーナーには取り外し可能なマウスピースタイプと、前歯の裏側に固定するワイヤータイプがあります。

取り外し可能なリテーナーは、決められた時間装着しないと効果が得られません。装着時間を守らなかったり、リテーナーを紛失・破損したまま放置したりすると、歯が元の位置に戻ってしまう可能性が高まります。

2. 舌癖や歯ぎしりの影響

舌で前歯を押す癖があると、出っ歯や受け口の原因になります。矯正後もこの癖が残っていると、再び歯並びが崩れるリスクがあります。

また、歯ぎしりや食いしばりの習慣があると、強い力が歯にかかり、歯の位置がずれてしまいます。これらの習慣を改善しない限り、後戻りが発生しやすくなります。

3. 親知らずによる圧迫

親知らずは多くの場合、周囲の歯を押しながら生えてきます。そのため、矯正治療後に親知らずが生えてくると、歯列が乱れる原因になります。

特に、親知らずが傾いて生えてくると、他の歯を押し出して歯並びが崩れることがあります。矯正後の後戻りを防ぐために、必要に応じて親知らずの抜歯を検討することも大切です。

4. 部分矯正では対応しきれないケースだった

部分矯正では、前歯の両サイドを少し削ってスペースを作ることで歯を移動させます。しかし、スペースが十分でない場合や、出っ歯や受け口の程度が重い場合は、部分矯正では理想的な歯並びを維持するのが難しくなります。

無理に部分矯正で治療を行うと、最初は歯並びがきれいに見えても、時間の経過とともに歯列が乱れたり、出っ歯が悪化したりすることがあります。そのため、矯正前の診断がとても重要になります。

まとめ

矯正治療後の後戻りは、適切な保定を行わなかったり、舌癖や歯ぎしりなどの習慣が残っていたりすることで起こります。また、親知らずの影響や、部分矯正では対応しきれないケースも後戻りの原因になります。

後戻りを防ぐためには、リテーナーの装着をしっかり行い、悪習慣を改善することが重要です。さらに、矯正前に適切な治療計画を立てることで、より安定した歯並びを維持しやすくなります。

矯正治療後も、定期的に歯科医師のチェックを受けながら、きれいな歯並びをキープしましょう。

投稿者: COCO DENTAL CLINIC

2024.12.29更新

iGOプラスとは?

 

インビザラインGo プラスで可能になった矯正治療の進化
インビザラインGo プラスは、透明なマウスピースを用いた矯正治療の一つで、従来のインビザラインGoでは対応できなかった中等度の不正咬合にも適応可能となり、多くの患者様にとって新たな治療選択肢を提供しています。以下にインビザラインGo プラスの特徴や利点、注意点について詳しく解説します。

インビザラインGoとインビザラインGo プラスの違い
インビザラインGo
アライナーの最大枚数:最大20枚
無料の追加アライナー:1回まで
矯正可能な範囲:前歯から奥歯5番まで

インビザラインGo プラス
アライナーの最大枚数:最大26枚
無料の追加アライナー:2回まで
矯正可能な範囲:前歯から奥歯6番まで

インビザラインGo プラスのポイント

より多くのアライナーを使用可能なため、広範囲の矯正が可能。
奥歯の6番まで矯正できることで、中等度の不正咬合にも対応可能。
従来のインビザラインGoと同様、治療期間が比較的短く、費用も抑えられる。

インビザラインGo プラスのメリット
低価格で治療可能
他の矯正治療に比べ費用を抑えつつ、幅広い症例に対応できます。

短い治療期間
重度の矯正が必要な場合よりも、治療期間が短く、患者様の負担を軽減します。

目立ちにくく快適
透明なマウスピースのため、治療中でも見た目を気にすることなく過ごせます。また、ワイヤー矯正と比べ痛みが少ない点も魅力です。

取り外し可能で衛生的
食事や歯磨きの際に取り外しができるため、口腔内を清潔に保ちやすく、虫歯や歯周病のリスクを軽減できます。

シミュレーションで治療後を確認可能
治療前にデジタルシミュレーションで歯並びの変化を確認できるため、治療計画に納得して進められます。

中等度の不正咬合にも対応
インビザラインGoでは対応が難しかった中等度の不正咬合の矯正が可能です。

金属アレルギーの心配がない
マウスピースはプラスチック素材でできているため、金属アレルギーの方でも安心して使用できます。

インビザラインGo プラスのデメリット
保険適用外
インビザラインGo プラスは自由診療のため、治療費は全額自己負担となります。

重度の症例には対応できない
重度の不正咬合や大幅な歯の移動が必要なケースでは、他の矯正方法が必要になる場合があります。

自己管理が求められる
取り外し式のマウスピースは、1日20時間以上の装着が必要です。患者様の自己管理が不十分だと治療効果が得られない場合があります。

虫歯や歯周病のリスク
マウスピース装着中は唾液の循環が妨げられるため、口内が乾燥し、虫歯や歯周病のリスクが高まる可能性があります。定期的な口腔ケアが重要です。

どのような患者に向いているのか?
軽度~中等度の不正咬合がある方
奥歯の6番まで矯正が必要なケースや中等度の不正咬合がある場合、インビザラインGo プラスは効果的です。

短期間で矯正を終えたい方
従来のワイヤー矯正に比べ治療期間が短いことが特徴です。

見た目が気になる方
透明なマウスピースで治療中も目立たないため、接客業や人前に出る仕事の方にも適しています。

金属アレルギーの方
ワイヤー矯正が難しい方でも安心して使用できます。

まとめ
インビザラインGo プラスは、軽度~中等度の不正咬合を対象に、短期間で低価格の矯正治療を提供します。従来のインビザラインGoと比べて矯正範囲や対応可能な症例が広がり、より多くの患者様に適応可能です。ただし、自己管理が必要であり、重度の症例には対応できない場合があるため、治療を検討する際には歯科医師との十分な相談が重要です。

インビザラインGo プラスは、審美性と機能性を兼ね備えた画期的な矯正治療法として、多くの患者様にとって魅力的な選択肢と言えるでしょう。

投稿者: COCO DENTAL CLINIC

2024.12.22更新

インビザライン

妊娠中は体調や生活が大きく変化するため、インビザライン矯正を継続することに不安を感じる方も多いでしょう。結論として、妊娠中でもインビザライン矯正を続けることは可能ですが、いくつかの注意点や対策が必要です。以下に詳しく説明します。

妊娠中のインビザライン矯正のポイント
1. 矯正治療は続けられるが無理は禁物

つわりがひどい場合
体調が悪い時は無理せずにマウスピースを外し、体調が整った時に再装着してください。
長期間装着できない場合は歯が後戻りする可能性があるため、早めに矯正医に相談しましょう。

ストレスを感じた場合
妊娠中は精神的に不安定になりやすいため、矯正が負担になる場合は無理せず中断を検討してください。必ず担当医と相談の上で判断しましょう。

2. レントゲン撮影について

妊娠中のレントゲンの安全性
歯科で使用するレントゲンはお腹から離れた部位を撮影するもので、被ばく量も非常に少ないです。さらに、防護用エプロンを着用するため赤ちゃんへの影響はほとんどありません。

妊娠初期は注意
妊娠初期は胎児の発育が重要な時期のため、念のためレントゲン撮影を避けることが一般的です。落ち着いてから治療を始めるのがおすすめです。

3. 麻酔や服薬について

麻酔の使用
インビザライン矯正で抜歯が必要な場合、麻酔を使用することがあります。妊娠初期や不安定な時期は避けるべきですが、安定期以降であれば対応できる場合もあります。

服薬の安全性
妊娠中に処方される薬は、産婦人科医や歯科医が安全と判断したものを選びます。心配な場合は事前に相談してください。

妊娠中に起こりやすい口内トラブルと対策
1. 妊娠性歯肉炎

原因
妊娠中のホルモンバランスの変化により、歯茎が腫れやすくなる。

対策
妊娠前以上に丁寧な歯磨きを心がける。
歯間ブラシやフロスを使い、歯と歯の間をしっかり清掃する。
定期的に歯科でクリーニングを受ける。

2. 唾液の分泌量の減少

影響
唾液が減ると歯垢(プラーク)が溜まりやすくなり、虫歯や歯周病のリスクが高まる。
対策
こまめな水分補給(砂糖を含まない飲み物がおすすめ)。
マウスピースを装着する前後にしっかり歯磨きを行う。
3. 嘔吐時の対応

つわりによる嘔吐
マウスピースを装着したまま嘔吐すると、歯やマウスピースにダメージを与える可能性がある。

対策
吐き気を感じた時点でマウスピースを外す。
嘔吐後は必ず口をゆすぎ、できれば歯磨きをしてから再装着する。

出産に向けた矯正の進め方
通院の難しさを考慮
出産後は赤ちゃんのお世話で通院が難しくなるため、出産が近づいている場合は矯正医と治療スケジュールを相談しましょう。

治療中断の相談
出産直後に治療を再開できるように、治療の進め方や中断中の対策を確認しておくと安心です。

まとめ:妊娠中のインビザライン矯正の注意点
無理をせず、体調第一に考える
妊娠中のつわりや体調不良がある場合は、無理せず矯正を一時中断しても問題ありません。
矯正医と産婦人科医に相談
レントゲン撮影や麻酔、服薬が必要な場合は事前に両医師に相談しましょう。
口腔ケアを徹底する
妊娠中は歯茎が腫れやすく、虫歯や歯周病のリスクが高まるため、丁寧なケアを心がけることが重要です。
妊娠中のインビザライン矯正は、体調や状況に応じて柔軟に対応すれば、安全に進めることができます。不安がある場合は遠慮なく医師に相談してください。

投稿者: COCO DENTAL CLINIC

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