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2023.09.23更新

「噛み合わせ」と「歯並び」の違いとは?

歯並びと噛み合わせは異なる概念で、それぞれに独自の意味と役割があります。以下ではそれぞれの概念を詳しく説明します。

歯並び(Orthodontics)

歯並びは、歯の位置や配置、そして外見に関連します。主に見た目に焦点を当てた概念で、歯が整然と並んでいて美しく見えるかどうかに関わります。
歯並びの問題を解決するためには、歯を移動させて適切な位置に配置することが必要となり、このプロセスを矯正治療と呼びます。
歯並びの改善は審美的な目的を追求し、歯並びを美しく整えることが主な目的です。ただし、歯の機能そのものには直接関与しません。

噛み合わせ(Occlusion)

噛み合わせは、歯の上下の顎同士が接触する際の関係や咬む機能に焦点を当てた概念です。これは歯の機能面に関連します。
正常な噛み合わせは、上下の歯が適切に接触し、咀嚼時に均等な圧力を分散し、食事を適切に噛む機能を提供します。
噛み合わせの問題があると、咀嚼の効率性や歯と関節への負担が増加し、歯周病や顎関節疾患などの健康問題のリスクが高まります。
要するに、歯並びは主に歯の外観や審美的な側面を指し、矯正治療を通じて改善されます。一方、噛み合わせは歯の機能に焦点を当て、適切な咀嚼機能と全身の健康に関与します。

歯科矯正によって噛み合わせを正常化することには多くの利点があります。

しっかり食べものを噛めるようになる

噛み合わせが正常であると、しっかりと食べ物を噛むことができ、咀嚼が進みます。これにより、栄養の吸収効率が向上し、全身の健康に貢献します。

後戻りを防ぎやすくなる

歯科矯正を受けた後、歯並びが元の位置に戻る「後戻り」を防ぎやすくなります。適切な噛み合わせを持つことで、歯が適切な位置に収まり、後戻りのリスクが低減します。

歯が傷つきにくくなる

噛み合わせが乱れていると、歯に不均衡な力がかかり、歯にひびが入る可能性があります。噛み合わせが正常であれば、各歯に均等な力がかかるため、歯の損傷リスクが減少します。

外傷性咬合による歯周病の予防

噛み合わせの不調和(外傷性咬合)が原因で歯を支える歯槽骨に損傷が生じ、歯周病が進行する可能性があります。正常な噛み合わせを回復させることで、外傷性咬合による歯周病のリスクを軽減できます。

顎関節症、頭痛、肩こりの予防・解消

噛み合わせの不調和により、顎関節に不均衡な圧力がかかり、顎関節症を引き起こす可能性があります。正常な噛み合わせを回復させることで、顎関節症の予防と関連する頭痛や肩こりの症状の軽減が期待できます。

これらのメリットは、歯科矯正が単なる審美的な側面だけでなく、全身の健康にもポジティブな影響を与えることを示しています。正常な噛み合わせを持つことは、歯の長寿命と全身の健康に重要な要素です。

投稿者: COCO DENTAL CLINIC

2023.09.16更新

どういった歯が、歯並びが良いと言えるのですか?

歯の美しさや適正な歯並びの判断基準は人それぞれありますが、歯並びの良さや悪さを判断する際のポイントは以下になります。

噛み合わせの確認

正常な歯並びは、正常な噛み合わせを持つべきです。噛み合わせの状態を確認し、上下の前歯の中心が一致しているか確認します。不正確な噛み合わせは歯並びの問題を示すことがあります。

前後のバランス

正常な歯並びは、前後のバランスが取れており、前歯と奥歯の噛み合わせが均等であるべきです。受け口や出っ歯がある場合、バランスが悪い兆候と考えられます。
上下の前歯の噛み合わせ: 正常な歯並びでは、前歯の噛み合わせの深さが約2ミリであるべきです。浅い噛み合わせは食事時の問題を引き起こし、深すぎる場合は出っ歯につながる可能性があります。

横顔を見た時の口元

正常な歯並びでは、自然な状態で口が閉じていることが理想です。鼻呼吸もできるべきです。口元が突出していたり、口が閉じられない場合は、歯並びの問題を示すことがあります。

正面からの唇

正面から見たとき、唇の両端から目までの距離が均等であるべきです。距離に不均等がある場合、左右の噛み合わせが問題を示す可能性があります。
歯並びの美しさや適正な状態は主観的であり、人によって異なります。一般的に、歯並びは個人のフェイスシェイプ、噛み合わせ、お口の健康に合わせて評価されます。横顔や正面から見たときに自然で調和のとれた歯並びが理想とされます。

最終的に、歯並びの評価は個々の健康と美的好みに依存することが多いため、歯科医との相談が重要です。歯並びの美しさや適切な噛み合わせを実現するためには、歯科治療や矯正治療が必要な場合もあります。

歯並びが悪いことで起きること

歯並びが悪いことは、審美的な問題だけでなく、健康面においてもさまざまな重要な問題を引き起こす可能性があります。以下では、歯並びの悪さが健康に及ぼす影響について詳しく説明します。

虫歯や歯周病のリスク増加

歯並びが悪い場合、歯磨きが難しくなり、特定の箇所で磨き残しが生じやすくなります。この結果、細菌の繁殖や歯石の形成が増加し、虫歯や歯周病のリスクが高まります。

歯科治療の困難さ

歯並びの悪さは、歯科治療にも影響を与えます。歯並びが悪いと、歯科医師が治療箇所を適切に視覚的に確認することが難しくなります。また、歯の生え方によっては、治療時に神経に近い箇所にアクセスする必要があるため、痛みを感じる可能性が高まります。

体調不良の原因

歯並びの悪さは噛み合わせに影響を与え、不適切な噛み合わせは体調不良の原因となります。噛む筋肉に負担がかかり、頭痛や肩こりを引き起こす可能性があります。また、噛み合わせの悪さが姿勢に影響を与え、腰痛などの問題を引き起こすことがあります。

歯並びの問題は、審美的な懸念だけでなく、口腔内の健康と全身の健康にも大きな影響を及ぼす可能性があります。そのため、歯の健康を維持し、歯並びの問題を解決するために、適切な歯科治療や矯正治療が必要な場合があります。歯科医師に相談し、適切な対策を取ることが重要です。

投稿者: COCO DENTAL CLINIC

2023.08.30更新

インビザラインの洗浄方法

インビザラインのマウスピースは1日20時間以上装着するのが理想とされています。
つまり、食事以外の時間はほとんどつけている状態です。
日々のお手入れを怠るとマウスピースに細菌が増え、悪臭や黄ばみの原因となります。
中にはカビが生えてしまったなんてこともあります。

インビザラインの洗浄方法
マウスピースを外したら、指でやさしくこすり流水で洗います。
基本はこれで問題ありません。
内側の細かな部分を洗うために歯ブラシでのブラッシングも効果的ですが、ゴシゴシと洗うのは厳禁です。
歯ブラシは必ず軟らかい毛先のものを使用し、マウスピースを傷つけないよう丁寧に洗いましょう。
もっとしっかりと汚れを落とすために、市販の洗浄剤を使うのもおすすめです。
手洗いでは落ちない汚れや臭いを短時間で落とすことができます。
ただし、必ず矯正用リテーナー・マウスピースに対応しているものを使用してください。
入れ歯用の洗浄剤をに浸すと、変形や劣化の原因となるので注意が必要です。

インビザラインの洗浄の際の注意点
マウスピースを洗う時は以下の点に注意しましょう。

お湯は使わない
インビザラインをお湯で洗うと、変形の原因となります。
もしマウスピースが変形してしまうと、歯に合わなくなり作り直しで追加費用がかかる場合があります。
こうしたリスクを避けるためにも、洗浄は「水」で行いましょう。

歯磨き粉は使わない
マウスピースの洗浄で歯磨き粉は使用しないでください。
一見問題なさそうですが、歯磨き粉には研磨剤が含まれています。
歯磨き粉をつけて洗うとマウスピースの表面に細かい傷をつけてしまい、細菌が溜まりやすくなります。
水以外で洗いたい場合は、中性洗剤を水で薄めて使用してください。

よく乾燥させる
マウスピースを洗浄した後はしっかりと乾燥させます。
濡れたままケースにしまうと雑菌が増えてしまうので注意してください。
ケースにティッシュを敷いてマウスピースを置き、蓋を開けたまま乾燥させるのがおすすめです。

インビザラインの洗浄頻度は?
インビザラインは1日1回は必ず洗浄するようにしましょう。
できればマウスピースを外すたび、毎回水洗いするのが理想的です。
洗浄剤を使用する場合は週に1~2回程度がおすすめです。

投稿者: COCO DENTAL CLINIC

2023.08.23更新

部分矯正と全体矯正の違い

歯科矯正には部分矯正と全体矯正があります。
それぞれの違いを知ることで自分にはどちらの歯科矯正が合っているのか検討できます

歯を動かす範囲
部分矯正は基本的に、笑ったときに見える上下の前歯部分(前から数えて3番目の歯まで)を矯正することが多いです。
対して、全体矯正は奥歯から動かすことができる矯正です。全体矯正は見た目だけでなく、噛み合わせに不具合がある症例でも対応できます。

矯正期間
矯正期間は歯を動かす範囲や歯の動きやすさによって差が出ます。
全体矯正よりも部分矯正の方が動かす範囲が狭いため矯正期間も短くなる傾向があります。

部分矯正のメリット・デメリット
部分矯正とは、名前の通り一部分の歯だけを動かす矯正方法です。前歯の歯並びだけが気になる場合、こちらの治療方法になります。しかし、気になる部分の歯を動かすためにはスペースを作るために隣の歯を動かす必要がある場合もあります。きちんと歯科医師のカウンセリングを聞きましょう。

部分矯正のメリット
部分矯正のメリットは、治療期間が比較的短期間で済むことと費用を抑えることができることです。矯正装置の付く範囲も少なくて済むので、ホームケアもしやすいですし会話や食事への影響も少なくて済みます。

部分矯正のデメリット
部分矯正のデメリットは、矯正の自由度が少ない点です。また、全額矯正と比較して噛み合わせの改善は期待できません。

全顎矯正とは
全顎矯正とは、名前の通り全ての歯を動かす矯正方法です。

全顎矯正のメリット
全顎矯正のメリットは、歯並びを綺麗にするだけでなく、噛み合わせまでも理想の形にできることです。噛み合わせが悪いと、特定の歯ばかりに負担がかかり歯の破折や見えないクラック(亀裂)から虫歯が発生しやすくなります。そのため、全顎矯正は歯の寿命を伸ばしさまざまなお悩みを改善することができる、とても有用な治療方法なのです。

全顎矯正のデメリット
全顎矯正のデメリットは、どうしても部分矯正と比較すると費用が高くなってしまうことと、矯正範囲が広いため治療期間も長くかかります。

投稿者: COCO DENTAL CLINIC

2023.08.16更新

デメリット

部分矯正できる範囲とは?
部分矯正とは具体的にどのような症例に適応し、その範囲はどこまで広がるのでしょうか?
ここでは、部分矯正の基本的な概念から適応される症例、そしてその適用範囲の限界について詳しく解説します。
これを読むことで、部分矯正の可能性と限界を理解することができ、自身の歯並びが部分矯正の対象になるのか否かの判断基準を得ることができます。

部分矯正とは何か
部分矯正は、特定の歯や特定の歯列に対してのみ行われる矯正治療方法です。歯並びの全体的な咬み合わせに問題がない場合でも、特定の歯や特定の箇所に不正がある場合に部分的に矯正を行います。
部分矯正にはさまざまな方法がありますが、一般的には以下のような治療法が用いられます。
1. ブラケット矯正
部分矯正において最も一般的な方法は、ブラケット矯正です。ブラケットは歯の表面に取り付けられ、ワイヤーによって歯を移動させることで矯正を行います。部分矯正の場合、必要な箇所にのみブラケットを取り付け、歯の位置を調整します。

2. リテーナー矯正
リテーナー矯正は、透明なプラスチック製のリテーナーを用いて矯正を行う方法です。リテーナーは歯に装着され、軽い力をかけることで歯の移動を促します。特に軽度な歯列不正の場合や、維持矯正の目的で部分矯正に使用されることがあります。

3. マウスピース矯正
マウスピース矯正は、透明なカスタムメイドのマウスピース(アライナー)を使用して矯正を行う方法です。歯科医師が作成した複数のマウスピースを順番に着用し、段階的に歯を移動させていきます。部分矯正の場合は、特定の歯や特定の箇所にのみマウスピースを使用します。
部分矯正は、全体矯正と比べて治療期間や負担が軽減される場合があります。ただし、部分矯正はあくまで特定の問題箇所の修正に特化しており、歯列全体のバランスや咬み合わせの改善には限定的な効果しか持ちません。
部分矯正の適応や治療方法は、個々の症例によって異なります。歯科医師との相談や詳細な検査を通じて、自身の症状や治療目標に合わせた最適な部分矯正治療を選択しましょう。

部分矯正が適応される症例
部分矯正は、特定の歯や特定の歯列に対してのみ行われる矯正治療方法です。以下では、部分矯正が適応される一部の症例について詳しく解説します。
1. 特定の歯の不正咬合
部分矯正は、特定の歯が咬み合わせにおいて不正を起こしている場合に効果的です。たとえば、前歯の隙間や歯の重なりなど、個別の歯に対する問題を修正することができます。

2. 歯の傾斜や回転
歯が傾いたり回転したりしている場合でも、部分矯正は有効な治療法です。一部の歯に対してのみ矯正を行うことで、歯の位置を正常な咬合に近づけることができます。

3. 部分的な審美修正
特定の歯の形状や色調の修正を行いたい場合にも、部分矯正は有用です。たとえば、前歯の形を整えたり、ホワイトニングを施したりすることで、より美しい笑顔を実現することができます。

4. 局所的な歯列不正
歯列全体ではなく、特定の範囲に歯列不正がある場合でも、部分矯正が適応されます。たとえば、上顎の一部の歯のみが傾斜している場合や、下顎の特定の歯が前後に出っぱっている場合などです。

5. 全体矯正の補完
全体矯正治療後に、残りの部分だけを部分矯正で修正することもあります。全体矯正で主要な歯列不正が改善された後、部分矯正によって細かい修正や調整を行い、より理想的な咬合や歯並びを実現することができます。
部分矯正は、上記のような症例に適応されることが多いですが、それぞれのケースによって適切な治療法を選択する必要があります。歯科医師との相談や詳細な検査を通じて、自身の症状に合わせた最適な治療プランを立てましょう。

部分矯正の適用範囲の限界
部分矯正は特定の歯や特定の歯列に対して行われる矯正治療ですが、一部の症例では部分矯正の適用範囲に限界があります。以下に、部分矯正の適用範囲の限界について詳しく解説します。
1. 重度な歯列不正
部分矯正は一部の歯や特定の箇所に対してのみ行われるため、歯列全体の重度な不正には限定的な効果しかありません。重度な歯列不正の場合には、全体矯正が必要となることが多いです。

2. 咬み合わせの問題
部分矯正は特定の歯の位置や傾斜を修正することに焦点を当てていますが、咬み合わせ全体に関わる問題には限定的な対応しかできません。咬み合わせの問題がある場合には、全体矯正や他の治療法が必要な場合があります。

3. 歯の数や配置の制約
部分矯正の適用範囲は、歯の数や配置によっても制約されます。たとえば、隣り合った歯の間に十分なスペースがない場合や、歯の根の状態によっては、部分矯正が難しい場合があります。

4. 歯周組織の健康状態
部分矯正の適用には、歯周組織の健康状態が重要です。歯周病や歯周組織の炎症などの問題がある場合には、それらの治療や管理が先行して行われる必要があります。
部分矯正の適用範囲の限界を正確に評価するためには、歯科医師との相談や詳細な検査が必要です。歯科医師は個々の症例に基づいて最適な治療プランを提案し、適切な矯正治療方法を選択することができます。

投稿者: COCO DENTAL CLINIC

2023.07.29更新

学校の歯科検診でお子さんの歯並びやかみ合わせを指摘されて心配な保護者様へ

毎年、春に行われる学校の歯科検診で、歯並び・噛み合わせの問題を指摘された場合、皆さんはどう対応されていますか?
虫歯であれば「すぐに治療を受けさせてあげないと」と思う保護者の方も、歯並び・噛み合わせの問題だと「しばらく様子を見よう」「もう少し大きくなってからでいいか」と思われることが多いのではないでしょうか?
歯並び・噛み合わせの問題は、すぐにお口に悪影響を及ぼすものではないかもしれませんが、長期的に見ると様々な問題の原因となるものです。様子を見たばかりに、「適切な治療開始のタイミングを逃してしまう」ということもあります。

学校歯科検診では何をチェックをしているの?
学校の歯科検診では、歯並び・噛み合わせの問題のほか、虫歯の有無、歯茎の炎症の有無、歯の生え変わりの状況など、お口の健康に関わる様々な点をチェックしています。
歯並び・噛み合わせの問題
将来的に、歯並び・噛み合わせの問題が生じるリスクがないかチェックします。

虫歯の有無
現在、虫歯がないかどうかチェックします。また、虫歯がある場合にはその本数が伝えられます。

歯茎の炎症の有無
歯茎で炎症が起こっていないかどうかチェックします。

歯の生え変わりの状況
乳歯から永久歯への生え変わりが正常に行われているかどうかチェックします。

歯列・咬合の項目の評価基準
歯列・咬合の項目の評価基準は、次のようになります。
0:異常なし
1:要観察
2:要精検
これらの3段階の評価のうち、「1」であれば軽度の不正咬合ということで、基本的には経過観察で問題ありませんが、歯並び・噛み合わせの状態によっては矯正治療が必要になるケースもあります。「2」の場合は重度の不正咬合があるため、歯科医院での精密検査が必要となります。

歯科医院に相談し、「様子見・経過観察」と言われた
お子さんの歯並びのことを歯科医院に相談して、「しばらく様子を見ましょう」と言われることがあります。それはまだ顎が成長途中にあり、適切な治療開始のタイミングを見極めるためです。
お子さんの矯正治療(小児矯正)のご相談は早期に行うことが大事ですが、治療そのものは「早ければ早いほど、良い」というわけではありません。歯科医院とよく相談して、矯正治療が必要かどうか、また治療するとしたらいつが良いのか、アドバイスを受けるようにしましょう。

投稿者: COCO DENTAL CLINIC

2023.07.22更新

歯並びが発音に与える影響

歯並びが見た目に影響を与えることは分かっていても、発音にまで影響すると知っている方は、あまり多くないようです。

サ行の発音が難しくなる
実は、歯並びの悪い方はサ行の発音が苦手なことが多いです。
サ行は、前歯をこすり合わせ、その間を空気が漏れることで音を出します。
ですので、出っ歯やすきっ歯など、歯並びが乱れているとサ行の音を出すことが難しくなってしまうのです。
また、タ行やナ行、ラ行も歯並びの影響を受けやすい音とされています。

英語も発音しにくくなる
歯並びが悪いと、日本語では区別されていない、英語の微妙な発音の違いを表現することが難しくなってしまいます。
例えば、「th」と「s」です。
歯並びが悪いと、歯の間から空気が漏れてしまうので、英語がネイティブの方には通じない可能性が高いのです。

滑舌が悪いと起こるデメリット
相手にメッセージが伝わらない
滑舌が悪いことによる一番のデメリットは、意思疎通が難しくなってしまうことではないでしょうか。
うまく発音できないことでなかなか相手にメッセージが伝わらないと、コミュニケーションが発展しにくくなってしまいます。
何度も聞き返されると、自分が嫌な気持ちになるのはもちろん、相手がイライラしてしまう可能性もあります。

英語などの外国語の習得が難しくなる
先程も書きましたが、滑舌が悪いと外国語を正しく発音することが難しくなってしまうのです。
これは、日本語では区別されない、微妙な発音の違いを表現できないからです。
このように、滑舌が悪いとさまざまなデメリットがあるのです。

投稿者: COCO DENTAL CLINIC

2023.07.15更新

子どもの歯並びって自然に治ることはあるの?

子どもの歯並びは自然に治る?
お子様の歯並びは、成長とともに自然に治るものと矯正治療が必要なものに分かれます。矯正治療の必要がある歯並びの場合、自然に正しい位置に歯が並ぶことはほとんどないと考えていいでしょう。
矯正治療が必要な歯並びであっても、乳歯が生え始めた乳児期にはすぐに治療はおこなわず、歯並びが悪くなる癖を改善しつつ、様子を見る場合もあります。歯並びが悪くなる習慣には以下のものがあります。
・指しゃぶり
・唇を噛む
・爪噛み
・口呼吸
・舌で歯を押す
・片側だけで食べ物を噛む
・頬づえ

乳歯の生え始めの歯並びは気にしなくていい?
歯は顎の成長にあわせて移動するため、乳歯が生え始める時期は歯並びを気にする必要はありません。矯正治療が必要かどうかの判断は、お子様の乳歯が生えそろってからおこないます。

歯並びが決まるタイミングは6歳から
お子様の歯並びは、永久歯が生え始める6歳頃に決まります。顎の骨は、ほかの骨と異なり、6歳までに大人の骨の80%まで成長します。上顎は一般的に6歳~10歳頃に成長のピークを迎えます。下顎の成長のピークは、10歳〜15歳頃です。

歯並びが決まる要因
お子様の歯並びは、歯や顎の大きさ、くちびるや頬、舌の力や癖が大きく影響します。歯並びは、親御様やご親族などの遺伝だけで決まるわけではありません。遺伝以外に、指しゃぶりや頬杖などの生活習慣や癖が、歯並びに影響する場合もあります。

自然に治る子どもの歯並びとは
お子様の歯並びのうち、前歯がハの字に隙間が開いている歯並び、乳歯に隙間がある歯並びは、自然に正しい位置に治る歯並びです。それぞれ、詳しく説明します。
前歯がハの字に隙間が空いている
乳歯が斜めに生えるのは珍しい現象ではなく、矯正の必要はないケースが多くみられます。顎の成長とともに、歯の向きやねじれが改善されることがあるので、様子をみることが多いでしょう。
永久歯の場合も、前歯4本が斜めに生えるのは多くの場合で心配ありません。もともと永久歯の前歯は少し外側に向かって斜めに生えています。その後、顎の成長や隣の歯、犬歯などに押されて、歯は正しい位置に自然におさまることがよくあります。
お子様の顎の大きさや、歯のサイズなどにより、永久歯の歯並びが改善されない場合もあります。歯並びの角度や生えてくる位置などが心配になる点があれば、早めに矯正専門医にご相談をおすすめします。

歯に隙間がある
乳歯と乳歯の間に隙間がある歯並びも、同じく問題がない場合がよくあります。顎の成長に伴い、霊長空隙、発育空隙、リーウェイスペースと呼ばれる3つの隙間(スペース)ができます。それぞれ、役割があり、永久歯がきれいに生えそろうために必要です。
霊長空隙(れいちょうくうげき):犬歯の周りにある隙間です。上顎の隙間は、乳歯の前歯がきれいに並ぶためにあり、下顎の隙間は6歳臼歯(第一大臼歯)がきれいに生えるためにできるといわれています。
発育空隙(はついくくうげき):霊長空隙以外の歯の隙間を指します。永久歯の萌出とともに無くなります。
リーウェイスペース: 乳歯と永久歯の大きさの差により生まれる隙間です。虫歯などで乳歯を失い、リーウェイスペースが無くなると歯並びに影響を及ぼします。お子様の歯は、歯科で定期的なチェックをおすすめします。
唇の内側にある上唇小帯の位置によっては、乳歯の隙間が成長とともに埋まらず、すきっ歯の状態になる場合もあります。上唇小帯により、隙間が自然に消滅しない場合は、小帯を外科的切除したり歯の矯正治療が必要です。
永久歯の前歯に隙間がある場合は、歯が小さい、歯の本数が足りない、顎の発育不全、舌の癖、過剰歯の埋伏などで隙間ができていることも考えられます。
お子様の永久歯に隙間があるとお悩みの親御様は、矯正専門医にご相談をおすすめします。

投稿者: COCO DENTAL CLINIC

2023.06.24更新

子供

「子供に歯並びが遺伝しないか心配」「歯並びが悪くなるのを事前に予防したい」そんなお声をいただくことがあります。
歯並びが悪い原因には遺伝も関係していますが、実は遺伝だけが原因ではありません。
子供の歯並びを悪くしないためには、どのようなことが大切なのでしょう。今回は、歯並びと遺伝の関係・歯並びを悪くしないための対策について詳しくみていきましょう。

歯並びは遺伝するの?
まず最初に、歯並びは遺伝するものなのでしょうか。
顔や背の高さ・声が遺伝するように、歯並びも同様に遺伝します。
だいたい先天的な要因が8割・後天的な要因が2割程度と言われており、子供の容姿に「お母さん似」「お父さん似」があるように、歯並びもどちらかに似る可能性があります。
また、歯の大きさや顎の大きさ・上顎と下顎どちらが出ているか(出っ歯または受け口)も遺伝します。
遺伝が原因で歯並びが悪いケースの多くは、顎の大きさと歯の大きさのバランスが悪い、または両親の上顎前突・下顎前突が遺伝しているケースです。

すきっ歯は頬杖によってもなる?
一方で、すきっ歯のように歯と歯の間が空いている場合には、遺伝的原因と後天的原因の両方が考えられます。
すきっ歯は、頬杖をつく習慣があったり、いつも同じ方向を向いて眠る習慣がある場合にもなることがあります。
このように、歯並びは遺伝で悪くなる場合と生活習慣が原因で悪くなる場合の両方があるといえます。

歯並びは生活習慣も影響
歯並びは、特に幼少期の生活習慣によっても悪くなります。お子さんに以下のような習慣がある場合は注意しましょう。
・指しゃぶり
・舌の癖(舌で前歯を押す・舌を出す)
・頬杖をつく
・姿勢が悪い
・固い食べ物を食べない
歯並びは、特に上記のような生活習慣が子供のときにある場合悪くなるといわれています。
子供に指しゃぶりや姿勢が悪くなりやすい・頬杖をつくといった癖がある場合には意識的に直すように心がけましょう。

固い物が嫌いなお子さんは要注意
また、固い物を食べずに柔らかいものばかり食べることで顎の発育が悪くなり、歯並びが悪くなることもあります。
人間の口は、奥歯で固い物をまずは左右にすり潰すようにかみ砕き、かみ砕いた食べ物を前歯に移動して上下運動によって噛み、咀嚼して飲み込むようにできています。
柔らかいものばかり食べていると、前歯だけで食べ物を噛んで飲み込むので、顎が発達しません。お子さんには、固い食べ物もバランスよく食べさせるようにしましょう。

投稿者: COCO DENTAL CLINIC

2023.06.17更新

歯並びの治療(矯正歯科)が原因で歯茎は下がる?

歯並びの治療(矯正歯科)が原因で歯茎は下がる?

特に「抜歯せずに顎を広げてしまった時」や「無理に力をかけて矯正してしまった時」などは、歯茎が下がりやすくなります。
矯正治療を行う時は、必ず診査・診断にて、周囲の骨や歯茎の状態もきちんと診なければなりません。歯以外の状態も考慮しないと、せっかく矯正治療を受けても歯茎が下がってしまうからです。

歯肉退縮とは
歯肉退縮とは、歯の周囲を覆っている歯周組織や歯茎が下がることで、歯根が露出してしまう状態です。主な原因として挙げられるのは、加齢や歯周病です。特に歯周病にかかったことのある方は、元から歯茎が下がっている傾向があるため、矯正治療を行うとさらに、歯茎が下がりやすくなります。

歯肉退縮によるリスクは?
見た目が気になる
「歯と歯の間に三角形のすき間(ブラックトライアングル)ができる」「歯が長く見える」「口元が痩せて見えるので老けた印象を与える」といった、見た目の問題が生じてしまいます。

知覚過敏が起きやすい
知覚過敏とは、ささいな刺激(歯ブラシとの接触や冷たいもの、熱いものなど)によって歯が痛くなったりしみたりする状態です。歯根にはエナメル質がないため刺激をもろに受けやすく、知覚過敏になりやすいのです。

歯根う蝕(虫歯)
歯根は本来、歯肉によって守られているため、歯冠と違ってエナメル質がありません。歯冠よりも繊細な歯根が、歯肉退縮によってむき出しになってしまうと、細菌が繁殖しやすくなります。歯根の虫歯は進行スピードが速いため、歯髄炎や根尖性歯周炎へ移行するリスクも高い傾向にあります。虫歯に気付いた際は、早めに歯科医院で治療を受けましょう。

歯周病の悪化
歯肉が退縮すると歯茎の中で細菌が増え、歯周病が進行してしまいます。
健康な状態では、食べ物を噛んだ時の力は、歯根の周囲にある歯槽骨(しそうこつ)や歯根膜(しこんまく)によって吸収されます。しかし、歯肉が退縮すると、歯周組織に噛む力が過度に伝わってしまうため、炎症が発生しやすくなります。その結果、歯がグラグラしたり、歯が抜けてしまったりします。

歯並び治療(矯正歯科)が原因で歯茎が下がるのはなぜ?
歯列矯正による歯肉退縮は、ワイヤー矯正でもマウスピース矯正でも、発生する可能性があります。
歯槽骨が薄い
歯周病や過去の骨折・打撲、不適切な嚙み合わせなどが原因で、歯槽骨が薄くなることもあります。
歯槽骨は体内の骨とは違って、自己修復機能を持っていません。
歯列矯正を始める前から歯周病にかかっている場合は、すでに歯槽骨が薄くなっていることがあるため、注意してください。

歯周病が重症化している
歯周病になると、歯槽骨が溶かされ薄くなります。また、歯槽骨を覆う歯肉も退縮しやすくなります。また、ブラッシングが足りていないと歯周病の発症・重症化のリスクは上昇します。特に、歯列矯正中は歯磨きがしづらくなるため、歯周病のリスクが高くなってしまいます。

過度なブラッシング
ワイヤー矯正中は特に、取り付けたパーツが邪魔になって、うまくブラッシングができないといったトラブルが起こりがちです。その結果、口内の衛生環境が悪くなり、歯周病が進行してしまうこともあります。
ただし、ガシガシと力強くブラッシングをすると、歯茎を傷つけてしまいます。炎症も起こりやすくなるため、正しいブラッシング方法を身につけることが重要です。

矯正装置の衛生管理
マウスピースなどの矯正器具も歯と同じように、歯ブラシと歯磨き粉を使って綺麗に磨きましょう。力を加えすぎると変形したり壊れたりするので、マウスピースは優しく掃除しましょう。汚れた矯正器具を使い続けると、口内で細菌が繁殖しやすくなり、虫歯や歯周病のリスクが高くなります。

矯正装置が合っていない
ワイヤー型矯正装置が合わない、歯茎に当たっていたい、引っかかるなどのトラブルを放置すると、歯肉が傷付いたり退縮しやすくなったりします。

投稿者: COCO DENTAL CLINIC

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