マウスピース矯正の歴史
2022.10.27更新
マウスピース矯正を検討している方は、もしかするとご存知かもしれませんが、マウスピース矯正と言っても様々な種類の矯正のシステムがあります。
当院では、インビザラインというマウスピース矯正のシステムを導入しております。
インビザラインシステムとは,米国アライン・テクノロジー社が1999年に米国の矯正歯科医師を対象に提供を開始したシステムです。その後、世界に展開して、現在、世界100カ国以上の国々で提供され、これまでに1200万人を超える患者さんがインビザラインシステムでの治療を受けられています(2022年6月時点)。
ですので、今まで世界で20年以上の歴史がある治療法なのです。
マウスピース矯正とはどんな治療法なのか?
では、マウスピース矯正とはどのような治療方法なのでしょうか?
そもそもこのアライン・テクノロジー社はZia ChishtiとKelsey Wirthという二人の大学生により1997年に設立された会社です。
当時、Zia Chishtiはワイヤーを使用した従来の矯正を行っており、これが非常に辛かったようです。
治療を終えたのちに保定装置(マウスピースタイプ)を入れた際に、気持ち悪さなどがなくなりこのマウスピースで矯正を行えないのかと考え始めたところがスタートと言われています。
では、具体的にマウスピース矯正の特徴を以下に挙げます。
マウスピース矯正の特徴
マウスピース型の矯正装置を使用する。
マウスピース矯正はその名の通り、マウスピースを使用した矯正治療です。ワイヤー矯正では決められた大きさのワイヤーに沿って歯が並ぶのに対して、マウスピース矯正では少しずつ形が変わったマウスピースに変更しながら、矯正の最終的なゴールへと歯を並べていく治療です。
マウスピースは1〜2週間の間隔で患者様ご自身で新しいものに交換する。
マウスピース矯正では少しずつ治療のゴールへと近づいた新しいマウスピースへと患者様ご自身で交換していただきます。マウスピース矯正では1つのマウスピースで移動させる歯の移動量は0.25㎜になります。この移動量はワイヤー矯正と比較すると小さな移動量であるため『お痛みが少ない』のも特徴です。
マウスピースは基本的に1日の20〜22時間装着する。
マウピース矯正の装着時間ですが、これはできるだけ長い方が歯は動きやすくなります。基本的な20時間以上は装着が必要と言われています。
装着時間が短いと歯の動く速度がどうしても遅くなってしまいます。
マウスピースは患者様ご自身で取り外しが可能である。
ワイヤー矯正と異なり患者様ご自身でマウスピースの取り外しが可能です。このため、歯磨きやお食事の際にはマウスピースを取り外すことが可能なためワイヤー矯正と比較すると大幅に快適な治療が可能です。
ただ、反面デメリットになる点もあります。
マウスピース矯正のデメリット
装着時間を守る必要性がある
マウスピース矯正は取り外しが可能という大きなメリットがあります。
しかしこれは反面デメリットになり得ます。
患者様がご自身の意思で外せるので、「付けるのを忘れた。」、「今日はめんどくさいから外しておこう。」などの理由で装着時間を守れない場合、歯がしっかりと動かないのです。
このため、マウスピース矯正を行う際はしっかりと歯科医師の指示に従い、装着時間を守っていただく必要性があります。
まれにマウスピースの材料でアレルギーが出ることがある。
これは本当に稀ですが、お口の中にマウスピースが入ることでアレルギーが出る可能性があります。しかし、こちらは金属アレルギーと比較すると非常に少ない確率です。
ワイヤー矯正と比較すると苦手な動きがある。
現在のマウスピース矯正は以前と比較すると圧倒的に歯を自由に動かしやすくなっています。しかし、ワイヤー矯正と比較すると苦手な動きがあるのも事実です。
このため、ワイヤー矯正を併用した矯正が必要になる場合もあります。
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