COCOブログ

2024.03.29更新

小児矯正は意味がないって本当?

「小児矯正はしても意味がないって本当?」
「小児矯正が意味ないって言われている理由はなに?」
このような疑問を抱えていませんか?子どもの歯の健康を考えて早めに矯正治療を行おうとしていた所に「小児矯正は意味がない」との情報が舞い込んできたら、困惑してしまいますよね。
小児矯正は、少し複雑でややこしい一面があります。そのため、巷で色々な情報が錯綜してしまっているようです。

子どもの矯正治療には一期治療と二期治療の2種類あります
小児矯正に意味があるかどうかを解説する前に、まず小児矯正そのものを少し解説させてください。なぜなら、小児矯正と一口に言っても、実は小児矯正は以下の2種類の治療法に分かれるからです。
一期治療(早期治療)
二期治療
「一期治療と二期治療という言葉を初めて聞いた…」
「小児矯正は意味がないという情報は、一期治療のことを言ってる?それとも二期治療のこと?」
このような疑問が湧いてきたのではないでしょうか。小児矯正は、上記のように2種類に分かれていて少し複雑なため、きちんと理解できている方は多くありません。せっかくの機会なので、ここで一期治療と二期治療について明確に理解していきましょう。一期治療と二期治療について、以下でそれぞれ分かりやすく解説するので、ぜひ併せてご覧ください。

一期治療とは:乳歯と永久歯が混在している時期に行う矯正
一期治療とは、4歳~12歳頃までに開始する矯正治療です。早期治療とも呼びます。子どもの歯(乳歯)と大人の歯(永久歯)が混ざり合っている時期に行うことが大きな特徴です。
一期治療の目的は、永久歯を並べる器の準備、つまり、歯の土台であるあごの骨(歯槽骨)の成長を促進させることです。永久歯は、上あご・下あごそれぞれ全部で14本~16本生えてきます。それにも関わらず、歯の土台が歯10本分しか並べられない小さなサイズだったらどうでしょうか?当然、すべての歯が綺麗に並ぶことはできませんよね。複数の歯が重なり合ってしまって、ガタガタな歯並びになってしまう可能性が高くなります。
そうならないために、あごの適切な成長を促すのが一期治療です。具体的には、拡大床と呼ばれる矯正器具などを用いてあごを正常な幅まで拡げていきます。

二期治療とは:永久歯が生えそろってから行う矯正
一方で、二期治療とは、大体12歳以降に開始する矯正治療のことを指します。永久歯が生えそろった後に行うことが大きな特徴です。
二期治療の目的は、生えそろった永久歯を綺麗に並べることです。一般の歯列矯正とほぼ同じと考えて問題ありません。使用する矯正装置も成人が使用するものと同じで、マルチブラケット(ワイヤー装置)やマウスピース型矯正装置を装着します。
身体はまだまだ成長過程にある中高生でも、上あごに関しては男女ともに10歳頃までに殆ど大きさが決まります。そのため、二期治療では、上あごの成長を利用した矯正治療は基本的にできません。これが、一期治療との大きな違いです。

一期治療は意味がない?混合歯列期に行う矯正治療は意味がないと思われてしまう理由
上記で、一期治療と二期治療それぞれの目的の違いを解説しました。ここからが、本題です。勘の良い方ならすでにお気づきかもしれません。「小児矯正は意味がない」という情報は、一期治療のことを指しています。乳歯と永久歯が混在している混合歯列期に行う一期治療は、意味がないと思われがちなのです。その理由は、以下の通りです。
一期治療を行っても、永久歯に生え変わった後に二期治療が必要になったら二度手間のように感じるから
結局のところ二期治療も行うなら、治療期間が無駄に延びるだけのように感じるから
一期治療のみで矯正治療が完了するお子さまもいらっしゃることは、いらっしゃいます。しかし、殆どのお子さまが永久歯が生えそろった後に二期治療へ移行することが多いです。それは、どれだけ一期治療を頑張っても、永久歯が最初から綺麗に並んで生えてきてくれるということは稀だからです。
こう聞くと「じゃあ、やっぱり一期治療の意味ってないのでは…」と思われるかもしれませんね。しかし、一期治療は、必要なお子さまが必要なタイミングで行えば、非常に意味のある治療なのです。

抜歯する確率が下がる!一期治療を行う3つの大きなメリット
一期治療は、あごの成長をコントロールできるという大きなメリットがあります。しかし、一期治療を行うメリットはそれだけではありません。ここからは、一期治療を行う他の大きなメリットについて解説します。
一期治療を行う大きなメリットは、以下3点です。

二期治療の負担を減らせる
一期治療を行う大きなメリットのひとつは、二期治療の負担を減らせることです。一期治療で完了せず二期治療に移行したとしても、二期治療から矯正治療を開始するお子さまに比べれば短い治療期間で終えられる可能性があります。
それだけでなく、一期治療で永久歯の土台となるあごの骨(歯槽骨)を正常な幅まで拡大しているので、新たにスペースを作り出すために抜歯をする可能性が低いです。つまり、一期治療を行っておくことで、健康な歯を失わずに済む可能性が高くなるわけですね。
また、骨格異常による下顎前突(受け口やしゃくれ)や上顎前突(出っ歯)は、一期治療であごの成長をコントロールしておくことで、あごの骨を切るなどの外科手術を回避できる可能性も高くなります。

口腔習癖の改善が見込める
一期治療を行うと、口腔習癖の改善も見込めます。口腔習癖とは、指しゃぶりや口呼吸など、歯並びだけでなく全身の健康に悪影響を及ぼすお口周りの癖のことです。指しゃぶりや口呼吸は、上顎前突(出っ歯)やオープンバイト(開咬)などさまざまな不正咬合の原因になります。
そのため、一期治療ではあごの発育のコントロールのみならず、必要であればお口周りや舌の筋肉のトレーニングも行います。適応能力が高い幼少期にトレーニングすることで、比較的簡単に悪癖を絶てます。大人になってからでは、そうはいきません。
具体的には、プレオルソと呼ばれる上あご・下あご一体型のマウスピース型矯正装置を用いて、お口周りの筋肉を鍛えていきます。プレオルソは、対象年齢が4歳~7歳で、一期治療のタイミングにしかできない治療法です。

アトピーや口臭の改善が見込める
口呼吸から鼻呼吸に切り替えることで、アトピー性皮膚炎の改善が見込めます。口呼吸の場合は、空気中のウイルスや花粉をダイレクトに喉で受けてしまうため、アトピー性皮膚炎を引き起こしたり、風邪をひきやすくなってしまったりする可能性が高いです。しかし、鼻呼吸であれば、ウイルスや花粉は鼻の粘膜フィルターを通って、体内に直接取り込まれないため、種々の体調改善につながります。
そのほか、口臭の改善も見込めます。口臭の原因はさまざまですが、口内の乾きによって細菌が繫殖して口臭を発しているケースであれば、鼻呼吸を習得することで改善されやすいです。常に口を閉じておくことで、口内が乾きにくくなるからです。

一期治療が無駄になってしまう場合も?
一期治療はやみくもに始めればいいというわけではありません。無理に行ってしまうと、メリットではなくデメリットを被ってしまう可能性があるからです。そこで、ここからは一期治療を無理に行わない方が良いケースを解説します。
一期治療を無理に行わない方が良いケースは、以下の2つです。

ケース①:お子さまが歯列矯正に消極的な場合
お子さまが歯列矯正に消極的な場合は、無理に行わない方が良いです。お子さま自身が矯正治療の意味を理解できなかったり、お子さまの意思に反していたりすると、お子さまのストレスになりやすいからです。
また、お子さまの意思に反している場合は、お子さまが治療に非協力になってしまうこともあります。そうすると、せっかく早めの矯正治療を行っても、治療の効果を得られず、費用と時間の無駄になるリスクも伴うのです。
そのため、一期治療を検討する場合は、お子さまのお気持ちを無視せず、しっかりとコミュニケーションを図ることを忘れないでください。

ケース②:あごの自然な成長を待った方が良い場合
あごの自然な成長を待った方が良いケースも、一期治療を見送る場合があります。上記で解説したように、下顎前突(受け口やしゃくれ)や上顎前突(出っ歯)など幼少期の頃から骨格異常が見つかっている場合は、あごの成長をコントロールする一期治療が必要なケースが多いです。
しかし、特別に骨格異常がなく、あごの自然な成長を経過観察するだけで良い場合は注意してください。必要がないのに、あごの拡大を促す治療を行ってしまうと、歯列が広がり過ぎて噛みづらくなる危険性があります。
そのため、一期治療を行う前は必ず歯科で精密検査を行った上で、先を見据えた矯正方法を見極めることが重要です。初診相談であれば無料で行っている歯科が多いので、ぜひ積極的にご活用ください。お子さまが小学校に入学したタイミングで矯正相談を受けておくと、矯正方法の選択の幅が広がります。

投稿者: COCO DENTAL CLINIC

2024.03.22更新

歯列矯正は目立つから嫌?

「歯列矯正をしたいけれど目立つのは嫌だ…」
「歯並びが悪くて目立つのも嫌だけど、矯正中のワイヤーが目立つ見た目も辛い…」
歯列矯正を検討されている患者様から、このようなお声をいただくことは多々あります。歯列矯正というと、どうしても口を開けるとワイヤーが見える目立ちやすい状態を想像する方も多いかと思います。
実はそのイメージは昔のもので、現在では歯列矯正もさまざまな目立たない方法が開発されていることをご存知でしょうか?

透明または白色のブラケット+ホワイトワイヤー
一般的に矯正治療というと、歯の表側に銀色の留め具とワイヤーを装着した、特有の目立つ見た目を想像するかと思います。このような見た目の矯正装置を、表側矯正装置と呼んだりするのですが、表側矯正の装置には実は、透明または白色の装置もあります。
ホワイトブラケット、ホワイトワイヤーと呼ばれるこれらの装置は歯の色とよく馴染むため、通常の表側矯正装置よりも目立たずに矯正治療を行えます。
表側矯正装置はさまざまな矯正治療の方法の中でも、最も大きく歯を動かすことに長けており、歯並びが大きく乱れている方におすすめの治療法となります。

治療中の見た目
透明または白色のブラケット+ホワイトワイヤーで治療を行なった場合の見た目は、写真の通りです。はっきりと言ってしまえば、ある程度は見た目に矯正中だとわかってしまいます。
あくまでも表側のワイヤー矯正を従来よりも目立たずにできる、というものであって近くで見ても全くわからない、というわけではないのでその点は注意が必要です。
注意点
ホワイトワイヤーは白く塗装を施しているものがあり、使用中に塗装が剥げてくることがあります。塗装が剥げると本来の銀色が見えて目だってしまうので、注意が必要です。
またホワイトワイヤーは塗装を施している分、通常のワイヤーよりもわずかに太くなります。そのため通常のワイヤーと比べて歯にかかる圧力が少なくなり、治療期間が伸びてしまう可能性があります。

裏側矯正
最も一般的な矯正治療である表側矯正で使用する、ワイヤーと留め具を歯の裏側に装着することで、周囲から見えないように治療を行えるのが裏側矯正です。
裏側矯正は高い技術を求められるため、対応できる医院は少なくなりますが、表側矯正と同様にワイヤーの強い力で歯を動かすため、さまざまな症例に対応しやすいという強みもあります。
裏側矯正は、特に前歯の矯正治療や、出っ歯を引っ込めるような矯正治療を得意としています。
治療中の見た目
写真のように、歯の裏側に装置を装着するため、大きく口を開けたところを、真上や真下から覗き込まない限り、装置が目に触れることはほとんどありません。ごく自然な見た目を実現できると思ってよいでしょう。
注意点
裏側矯正は表側矯正で対応できる症例であれば、基本的にはほとんど全ての症例に対応が可能です。ただし、裏側矯正そのものが高い技術力を要する治療法のため、歯科医師によっては対応していない場合もあります。
また裏側矯正は歯の裏側に矯正器具を装着するため、舌が矯正器具に触れ続けて傷ついてしまい、強い痛みを生じることがあります。患者様によっては、痛みに耐えかねて途中で治療を断念し、表側矯正や後述するマウスピース矯正に切り替える場合もあります。その場合は2つの治療分の費用がかかってしまうため、要注意です。

マウスピース矯正
ホワイトワイヤーを使用した表側矯正や裏側矯正といった、ワイヤー矯正と大きく異なるのが、マウスピース矯正です。
表側矯正や裏側矯正では、ワイヤーの引っ張る力で歯を動かしていたのに対して、マウスピース矯正では現在の歯並びと微妙に異なるマウスピースを装着することで歯をわずかに動かし、徐々に最終的な理想の歯並びの形状のマウスピースに付け替えていくことで、歯列を矯正する装置です。
透明で目立ちにくいマウスピースを使用し、着脱ができるため、気軽に取り組める矯正治療として高い人気を博しています。
治療中の見た目
写真の通り、透明のマウスピースを装着するため、ほとんど見た目には矯正中であることが分かりません。一例として、当院で採用しているインビザラインであれば、同居の家族にすら矯正中だと気付かれなかった、という患者様もおられるほどです。
またマウスピース矯正は一時的にマウスピースを着脱することができるので、万が一にも矯正治療中だと知られたくない場合は、その時だけマウスピースを外しておく、という選択肢もあります。
注意点
インビザラインを含むマウスピース矯正は、ワイヤー矯正と比べると少し対応できる症例が少なくなってしまいます。抜歯が必要な症例や、歯を大きく移動させる必要がある症例の場合は、マウスピースだけで治療を完結できない場合も。
ただしワイヤー矯正とマウスピース矯正を併用することは可能です。最初はワイヤー矯正で大きく歯を動かし、細かな調整はマウスピース矯正で行うことで、治療期間を短縮し、ワイヤーを装着する期間を短くすることができます。

投稿者: COCO DENTAL CLINIC

2024.03.15更新

部分矯正

部分矯正をする主な年齢やタイミングは?
進学、就職、成人式、結婚式などの様々なライフイベントのタイミングで部分矯正を受ける方が多いので、ご説明します。

高校2年~3年生
高校卒業後の進路が決まり、大学デビュー等の新しい環境での生活に向けての準備として歯並びを治療する人もいます。

20歳前後
成人式で写真を撮るにあたって歯並びをきれいにしたい人や、海外留学に行く前に歯並びを治療したいという人もいます。大人の矯正治療は20代の人が最も多いです。

大学3年~4年生
就職活動に向けて、履歴書や面接での印象を良くしたいという人や、就職が決まって社会人になる前に歯並びを治したいという人もいます。

社会人2年~3年目
仕事が少し落ち着き、美容や健康にある程度自由にお金を使えるようになったタイミングで歯列矯正を検討する人も多いです。

結婚が決まった時
女性に多いのが、結婚式への準備の一つとして部分矯正をするケースです。全体矯正では2~3年もかかりますが、部分矯正なら結婚式に間に合います。

出産した後
出産後、職場復帰までの家にいる間に歯並びをきれいに整えたいというニーズがあります。

子供の幼稚園受験、小学校受験
両親の面談のある幼稚園受験や小学校受験に向けて、少しでも印象を良くしたいと歯並びを整えるお母さんもいます。

30代半ば~40代
アンチエイジングや美容への関心が高まる時期で、歯並びが気になっていたけれど今まで治療するタイミングがなかった人が、矯正治療を始めることがあります。子供の矯正治療に合わせて自分も矯正をする人もいます。

50代~60代
歯並びが長年気になっていたので、部分矯正ならやってみたいという人が治療を始めるタイミングです。重度の歯周病にかかっていなければ治療は可能です。
全ての年代に共通して、一度矯正治療を受けたけれど、何年かたって歯並びが後戻りしたので、再治療したいというニーズがあります。後戻りの治療は全体矯正ではなく、部分矯正で可能な場合が多いです。

部分矯正と全体矯正は何が違うの?
部分矯正では、2~8本程度の限定的な歯の矯正を行いますが、全体矯正では全ての歯を動かし、噛み合わせも整えることができます。
また、部分矯正では基本的に抜歯矯正は行いませんので、歯を大きく動かすことが出来ません。そのため、部分矯正で治療可能なのは、軽度のすきっ歯、出っ歯(上顎前突)やガタガタ(叢生)、受け口(反対咬合)等となります。
全体矯正では抜歯矯正を行うことが多く、出っ歯や受け口を大きく引っ込めたり、八重歯を治すことも可能です。
しかし、骨格性の出っ歯や受け口の場合は、歯を動かす治療だけでは口元の突出感を失くすことができませんので、外科矯正の適用となります。

投稿者: COCO DENTAL CLINIC

2024.02.22更新

前歯がねじれている場合は部分矯正で治る?

部分矯正で前歯のねじれを治す方法
ワイヤー矯正で前歯のねじれを治す
ワイヤー矯正は歯にワイヤーとブラケットをつけて行う矯正治療です。
前歯の表側に矯正装置をつける「ワイヤー矯正」と、歯の裏側に装置を付ける「裏側矯正」があります。
裏側矯正は人から見えませんが、装置が舌にあたったり、慣れるまでは発音がしにくい、喋りにくいなどのデメリットもあります。
部分矯正では前歯の8本にブラケットを付けます。

マウスピース矯正で前歯のねじれを治す
マウスピース矯正でも部分矯正を行うことが出来ます。
マウスピース矯正は透明なプラスチックで出来ているため、目立ちません。当院ではインビザラインという名前の装置を使用しています。
1日22時間マウスピースを装着して、2週間程度で次のマウスピースに交換していきます。食事や歯磨きの時にはマウスピースを外して行います。

部分矯正ではディスキングを行うことがあります
歯がガタガタになったりねじれたりする原因は、顎骨が小さくて歯が一列に並びきらないということです。
子供の矯正では顎骨が大きく成長するような装置を使用しますが、大人はもう成長が止まってしまっているため、顎の大きさは殆ど変えられません。
大人の歯並びをきれいにするためには、歯を動かすためのスペースが必要になります。ディスキングとは、前歯の両端を0.25ミリ~0.5ミリ程度削って、歯を動かすためのスペースを作ることをいいます。
エナメル質は通常1.5ミリくらいの厚さがありますので、ディスキングでは知覚過敏を起こさない程度に僅かに歯を削り、削った結果出来たスペースを利用して部分矯正を行っていきます。

部分矯正で治る範囲と治らない範囲
前歯の部分矯正
前歯の1本だけ前に出ている、捻じれているなど、前歯の歯並びを部分的に治すというもの。

奥歯が傾いているのを治す部分矯正
親知らずが斜めに生えてくると、奥歯が押されて傾いたり、歯列から飛び出したりといったことが起こります。部分矯正で奥歯の傾きを治すことが出来ます。(親知らずは抜歯する必要がある場合が多いです)

投稿者: COCO DENTAL CLINIC

2024.02.15更新

部分矯正の期間はどのくらい?

部分矯正にかかる期間
「前歯のみ」の部分矯正は最短3ヶ月、長くても1年程度での治療ができます。
治療期間が3ヶ月で済む場合は、元々の歯並びが比較的キレイな状態の方です。
歯を動かす距離が短く、微調整で整えられる場合は短期間で済みます。
治療期間が1年程度必要な場合は、元々の歯並びが整っていない方です。
歯を動かす距離が大きい場合は、移動させるために時間がかかるため、治療期間が長くなります。

部分矯正は「歯を動かす期間」と「歯を固定する期間」にわかれる
部分矯正は、「歯を動かす期間」と「移動させた歯を固定する期間」にわかれます。

歯を動かす期間
歯を動かす期間は、矯正装置を装着して、実際に歯を動かす期間のことです。
一般的に言われる矯正期間は「歯を動かす期間」を指します。
歯を動かす期間は、さまざまな要因によって差が生まれます。

矯正装置の種類
・患者様の歯の状態
・患者様の年齢
たとえば、矯正装置の種類には、ワイヤー矯正やマイスピース矯正といった装置があります。
仮に全く同じ症状で期間を比べたときは、ワイヤー矯正よりもマウスピース矯正のほうが治療期間が長くなります。
具体的な治療期間に関しては、医師による診察結果をもとに判断されるため、初回相談の際に聞いてみましょう。

保定期間
保定期間とは、動かした歯を特定の場所に固定されるための期間です。
部分矯正で歯を動かしたあとに、何もせず放置していると、元の位置に戻ろうとします。
この現象を「歯の後戻り」といいます。
治療完了直後は、歯周組織が不安定になっているため、歯が動きやすいです。
後戻りを防ぐために、リテーナーと言われる保定装置を使って、歯を固定して後戻りを防ぎます。
保定期間は、1年~2年です。
保定期間の前半(半年~1年)は1日中リテーナーを装着し、後半(1年半~2年目)は1日のうち数時間の装着時間に減らすことができます。
歯が理想とする位置に動いた安心感からリテーナーの装着をサボってしまう方も多いです。
歯並びが整ったからといって油断すると、すぐ元の位置に戻ってしまいます。
保定期間も治療期間中だと考えておくことが大事です。

リテーナーの種類
リテーナーには固定式と可動式があります。
固定式のリテーナーは歯の裏側部分にワイヤーで固定させるタイプの器具です。
後戻りを防ぐ効果は高いですが、自由に取り外しができないため、不便に感じる方もいます。
可動式のリテーナーはワイヤーとプレートで歯に挟むタイプと、透明なマウスピース型があります。
固定式と比べて効果に違いはありませんが、自由に外すことができるため、装着をサボると後戻りが起きやすいです。
自己管理を徹底できる方であれば、可動式のリテーナーのほうが、歯のケアをしっかり行うことができ、虫歯や歯周病予防もおこなえるでしょう。

部分矯正の期間が短い理由
部分矯正の期間が短い理由は、歯の構造にあります。
前歯の根っこは1本、奥歯の根っこは2~4本となっています。
そのため、前歯よりも奥歯のほうが、歯茎の中の根っこ部分が頑丈です。
矯正においては、前歯のほうが動かしやすいため、矯正治療の期間が短くなります。

投稿者: COCO DENTAL CLINIC

2024.02.08更新

親知らずと歯並びの関係とは?

親知らずと歯並びの関係
親知らずは、歯並びに影響を与える可能性があるため注意が必要です。
親知らずは、永久歯が生えそろったあとに生えてくる歯です。したがって、永久歯が生えたての頃は歯並びがきれいだったのにもかかわらず、親知らずによって歯並びが崩れてしまうケースもあるとされています。
とくに顎が小さい方の場合、親知らずが生えてくることで歯のアーチが圧迫されてしまいます。狭い歯列に親知らずという新たな歯が生えてくることで、歯列に歯が収まりきらなくなれば、歯同士が重なってしまうことにもつながるでしょう。
また、親知らずの生えるスペースが少ないと、親知らず自体の向きが正常でなくなるケースもあります。きれいな向きで生えてこられず、横や斜めに傾いた状態で生えてくるということです。
横向きや斜め向きで生えてきた場合も、ほかの歯を圧迫するため、次第に歯並び全体が悪くなっていく可能性があります。

歯並び以外にも親知らずが与える影響
親知らずの影響①:噛み合わせ
1つ目に挙げられるのが、噛み合わせです。親知らずは、上下左右で最大4つ生える可能性のある歯です。
すべて生えるとは限らないため、場合によっては「上の左の奥にだけ親知らずがある」というように一部の親知らずのみが生えるケースもあります。一部のみ生えてきた場合、噛み合わせが悪くなり、食べ物を噛みにくくなることにもつながります。

親知らずの影響②:虫歯や歯周病などのリスク
続いて挙げられるのが、虫歯や歯周病などのリスクです。親知らずは、歯磨きの際にブラッシングしにくい位置に生えてきます。親知らずのブラッシングが不十分となることで、虫歯や歯周病にかかるリスクも上昇しやすくなります。

親知らずの影響③:痛み・腫れ
続いて挙げられるのは、痛み・腫れです。前述のとおり、親知らずがあると虫歯や歯周病にかかりやすくなるため、疾患によって歯が痛む可能性が高まります。
また、親知らずは本来歯が生えない場所に生えてくる歯でもあります。不自然な場所に歯が生えることで、周りの歯や骨、歯茎を圧迫し、痛みにつながってくるケースもあるでしょう。

親知らずの影響④:口内炎
続いては、口内炎です。親知らずの生え方が正常でないと、親知らずによって頬の粘膜が刺激され、口内炎につながるケースがあります。
また「上の奥歯は親知らずが生えているが、下の奥歯には生えていない」といった片方だけ生えているケースの場合、片方の親知らずによってもう片方の歯茎を噛んでしまうことが多くなります。
親知らずで何度も歯茎を噛んでいるうちに口内炎となり、痛みを引き起こしてしまうケースも考えられるでしょう。

親知らずの影響⑤:口臭
親知らずがあると、口臭を引き起こすケースもあります。口臭につながるケースの1つ目は、歯と歯の間に食べ物が挟まった場合です。親知らずが横向きや斜め向きで生えている場合、親知らずと1つ手前にある歯との間に食べ物が詰まった際、歯ブラシで取り出すのが困難になります。食べ物が詰まったままになると、やがて腐敗して悪臭を放つようになり、口臭へとつながるのです。
口臭につながるケースの2つ目として、歯肉から中途半端に親知らずが出ている場合が挙げられます。このケースの場合、歯肉と親知らずの間に食べ物が詰まりやすくなります。すると先ほど同様に、掻き出されなかった食べ物が腐敗して悪臭を放ちやすくなるのです。

そもそもなぜ親知らずは生えるの?
親知らずが生える理由は、昔と今の食習慣の違いにあります。昔の人々は、動物の生肉や穀物、木の実といった硬い食物を中心に食べていました。硬いものを中心に多く摂取していたため、顎の骨が今よりも発達しており、親知らずが入るためのスペースも十分に確保されていました。
しかし現在では、昔よりも柔らかいものを多く食べるようになっています。結果、昔よりも「食べ物をよく噛む」という習慣が少なくなり、顎が発達しにくくなりました。顎が昔ほど発達しなくなったことで、親知らずの生えるスペースがなくなり、異常な形で生えやすくなったのです。

投稿者: COCO DENTAL CLINIC

2024.01.29更新

偏位(へんい)とは?

偏位とはどのような症状ですか?
偏位(へんい)とは、顎(あご)の位置・骨格・歯の中心が正常値よりもずれている状態です。
偏位の中でも顎の位置がずれている状態を「顎偏位(がくへんい)」「顎偏位症(がくへんいしょう)」と呼び、下の顎の位置(顎位)が左右どちらかに偏っている状態を「下顎偏位(かがくへんい)」と呼びます。
顎が偏る量は、数ミクロンから数mm単位です。わずかなずれであっても、さまざまな症状を誘発することがあります。
他にも、歯列が左右にずれている「偏位咬合(へんいこうごう」というものもあります。

偏位咬合とはどのような症状ですか?
偏位咬合とは、上の歯列または下の歯列(あるいは両方)が、左右にずれている咬合のことです。左右にずれることから「左右偏位」とも呼ばれます。
上下の前歯の中心が左右どちらかにずれる原因は、歯のずれによるものと顎のずれや歪みによるものがあります。

顎偏位と顎変形症の違いはなんですか?
顎偏位とは顎の位置がずれている状態を指し、顎変形症とは顎の形や大きさの異常を指します。幼少のころから顎偏位であった場合、放置すると顎の形や大きさに影響を及ぼし顎変形症を誘発しやすいです。
口を開け閉めするとカクカク音がする・口が開けづらいなど「顎関節症(がくかんせつしょう)」の症状が現れることもあります。反対に、顎関節症が原因で下顎の位置がずれ、偏位になることもあります。

偏位の原因を教えてください
偏位は、骨格の問題・歯の問題・悪習慣などさまざまな原因によって起こります。それぞれの問題による原因の詳細は以下のとおりです。

【骨格の問題】上下の顎の骨、大きさ、形のずれや、顎関節の骨の大きさやずれ
【歯の問題】歯が生まれつき無い状態(先天性欠損)や、歯が歯ぐきに埋まっている状態(埋伏歯)、歯が生える位置の異常などによる左右のバランスの崩れ
【悪習慣】頬杖をつく癖や、習慣的な姿勢の悪さなどによる顎や歯のずれ
顎の位置(顎位)を決める要素には、上下の歯が噛み合っているときの「咬合位(こうごうい)」と、顎関節が安定しているときの「顆頭位(かとうい)」、筋肉がリラックスしているときの「筋肉位(きんにくい)」があります。この3つの位置が崩れることにより偏位が起こります。
咬合位・顆頭位・筋肉位の偏位が許容範囲内であれば症状は現れないことが多く、許容範囲を大きく超えると歯や顎の痛みなどの症状が強く現れることが多いです。 このように偏位にはさまざまな要因があるため、慎重に診断することが大切となります。

偏位の検査・治療方法
偏位の検査方法を教えてください
顎全体をエックス線撮影できるパノラマレントゲン検査や、口腔内・顔の写真撮影、顎の動きの検査、問診、筋触診、セファログラム(頭部エックス線規格写真)などを行います。
歯科医院により検査方法は異なり、より精密な検査が必要な場合はCTやMRIなどの検査をすることもあります。必要な検査をきちんとして、適切な治療計画をたてることが大切です。

投稿者: COCO DENTAL CLINIC

2024.01.22更新

八重歯は部分矯正できる?

八重歯があるとチャームポイントにもなるので、ネガティブなイメージを持つ方は多くないでしょう。
しかし、八重歯は愛嬌があるイメージを与える反面、むし歯や歯周病のリスクが高くなってしまいます。

八重歯の部分矯正ができるケース
八重歯の部分矯正は誰でもできるわけではありません。ここでは、部分矯正ができるケースをご紹介します。

八重歯以外の歯並びに問題がない
八重歯に限らず部分矯正は、歯並びに問題がない場合にしか行えません。そもそも八重歯はスペースがないところに生えてきてしまった犬歯で、ねじれたり重なったりして生えてきます。
少しのねじれや重なりであれば部分矯正が可能なことがありますが、重度の場合は部分矯正できません。
ガタガタが重度だったり歯列が出っ歯だったりする方も、部分矯正後に後戻りする可能性があるため施術できないでしょう。
歯並びに問題がある方が八重歯を部分矯正すると、後戻りしやすいだけでなく健康な歯に力が加わりすぎてしまうことがあります。

歯が移動するスペースを作れる
部分矯正の場合、歯列拡大ができなかったり抜歯を行えなかったりするので、歯を移動するスペースがないといけません。
歯にヤスリをかけてスキマを作るIPRは、1つの歯間につき0.5mmまでしか削れないといわれています。親知らず・奥歯を除いた歯列の全歯間をIPRで0.5mmずつ削ると、片顎5.5mmとなるでしょう。
そのため、八重歯を5.5mm以上移動させなければいけないケースでは、部分矯正を断られる可能性が高いです。
部分矯正でも抜歯をすることはありますが、状態によっては抜歯する選択肢が選べません。抜歯することでスペースが確保されるものの、抜いたことでスペースが余ってしまい、すきっ歯になる可能性があるからです。

前歯の噛み合わせが深くなっていない
上の歯が下の歯に2mmほど重なっているくらいの深さが正常な噛み合わせです。噛み合わせが悪く下の歯が見えない過蓋咬合の状態では部分矯正ができません。
これは、顎の骨格バランスに問題があることが多く、部分矯正では改善できないためです。また、過蓋咬合の場合、部分矯正したとしても後戻りする可能性が高くなります。
後戻り防止のための器具もありますが、噛み合わせが深いと装着できません。
前歯の噛み合わせが深い場合以外でも、不正咬合の方は軽度であれば部分矯正できますが、重度の場合は全体矯正になることが多いと覚えておきましょう。

八重歯を矯正するメリット
むし歯や歯周病を予防できる
八重歯は隣接する歯と重なっているため、隣の歯が後退している状態です。そのため、歯ブラシやデンタルフロスでは汚れが落しきれず蓄積してしまいます。
食べカスを放置してしまうと細菌が増え、むし歯や歯周病が進行します。また、八重歯が生えている方の多くが口が閉じられないために、口呼吸になりがちです。
口呼吸は唾液が乾いてしまい、細菌が繁殖しやすい状態になります。これもむし歯や歯周病の原因です。
むし歯や歯周病は治療せずにいると、全身に細菌が回ったり顎の骨が腐ったりと進行するほど症状が深刻になっていきます。
そのため、むし歯や歯周病のリスクを減らすためにも、八重歯を矯正して正常な歯並びにしましょう。
正常な歯並びにすれば、適切なブラッシングやフロッシングによる日々のケアで歯の磨き残しが少なくなります。

口内の傷や口内炎が減少する可能性がある
八重歯がある方は、歯が口の外側に突き出ている状態です。そのため、突き出た部分が唇の内側を傷つけてしまい口内炎が発生しやすくなります。
また、歯が正常な位置から外れ、口の粘膜を継続的に刺激すると稀に口腔ガンの原因となることもあるので注意しなければなりません。
八重歯があって口内炎ができやすいと感じている方は、ガンのリスクを下げるためにも矯正治療を検討しましょう。
口内の傷や口内炎ができやすいと、食事をすることが億劫になり栄養不足に陥ってしまいます。こうなると、口内炎は治癒するまでに時間がかかるといった悪循環になりかねません。
食事の仕方に気を遣っていても、根本から治療しなければ解決できません。口内炎のストレスから解放されるためにも、八重歯の治療を行うことがおすすめです。

コンプレックスを解消できる
八重歯はチャームポイントではなく、コンプレックスの1つと思っている方も多いでしょう。
健康志向が強まった現在では、噛み合わせや口内炎などの解消だけでなく、見た目の悪さを感じる方が増えてきました。
「八重歯があることで歯を出して笑えない」と悩んでいる方だけでなく、顔つきに悩む方も多いです。
八重歯は歯の配置よりも外側に突き出ているため、この部分の頬が外側に膨らんでしまいます。口の端の頬が膨らむことで、顔の外観が小動物のように見えることもあるでしょう。
八重歯を治療することで、歯を見せやすくなる・笑顔に抵抗がなくなる・顔の輪郭が変化するといった効果があります。これによってコンプレックスの解消につながるでしょう。

噛み合わせが改善できる
そもそも犬歯は噛み合わせをサポートして、歯列にかかる圧力を分散させる役割があります。
しかし、八重歯があると上下の犬歯が噛み合わず、他の歯に大きな負担がかかって歯の寿命を縮めてしまいます。
噛み合わせが悪いとむし歯・歯周病・知覚過敏・顎関節症などのリスクがあるため、改善することを検討しましょう。
八重歯による噛み合わせを改善すると、食事をしっかり噛めるため、消化がよくなることで胃への負担も軽減されます。ただし、八重歯での噛み合わせ改善は一部しかできません。
顎の骨格バランスや出っ歯など全体的に歯列矯正をしなければならないケースでは、部分矯正による噛み合わせ改善ができないのです。
この判断は素人ではできないので、歯科医師に相談して部分矯正か全体矯正かを見極めてもらいましょう。

投稿者: COCO DENTAL CLINIC

2024.01.15更新

歯軋り

「歯ぎしりで歯並びが悪くなる」って噂は本当?
歯ぎしりによって歯にかかる負担は大きく、特に睡眠時は無意識化のため、50~100キログラムほどの力が歯にかかります。対して、矯正治療で歯を動かす力は数十~300グラムほどですので、矯正に必要な力の300倍近い力が歯ぎしりによって発生することとなります。
また、歯ぎしりによる強い力がかかると歯のすり減りが起き、このすり減りによって歯の表面にあるエナメル質が削られてしいます。
日常的に強い歯ぎしりが起こっていると歯の大きさが変わったり、歯の向きが変わったり、歯が移動するので結果として歯並びが悪くなることがあります。

歯ぎしりの原因は何?
歯ぎしりをする原因には様々なものがありますが、ストレスや飲酒などの関与が指摘されています。なぜかというと、夜間の歯ぎしりは浅い眠りの時に起こりやすくなります。アルコールや煙草、カフェインを寝る前に接種すると浅い眠りの時間が増えてしまうので、歯ぎしりをする原因に繋がるためです。
また、激しい運動や過度に集中しているときも無意識のうちに歯を強く噛みしめてしまいがちです。まれに歯並びの悪さが歯ぎしりに繋がる場合もあります。歯並びが悪いと噛み合わせが不安定になり、そのストレスで歯ぎしりをしやすくなります。
また、歯ぎしりによって歯や顎への負担が大きくなることで、歯並びに影響が出ることがあります。年齢に伴って歯並びが悪くなったように感じる方の場合、歯ぎしりや食いしばりで歯が長い間こうした負担を受けてきたことが原因かもしれません。

歯ぎしりの3つのパターン
ひとことに歯ぎしりと言っても3種類の歯ぎしりがあります。これらの歯ぎしりはどのような影響を与えるのでしょうか?

グラインディング
上下の歯をギリギリとこすり合わせるタイプの歯ぎしりです。主に寝ている時に無意識に行っていて自分でも気づかないことが多いのです。グラインディングの力が強い人や頻度が多い人は歯がすり減るだけでなく、歯が割れたり欠けたりしてしまいます。また、顎にも大きな負担がかかるので顎関節に影響がでます。

クレンチング
音をならさずに上下の歯を強く噛みしめるタイプの歯ぎしりです。グラインディングと一緒で寝ている時に無意識に行っていることが多いのですが、起きている時でもスマホなど他の動作に集中していると無意識に強く噛みしめている場合もあります。歯の痛みや歯の揺れ、肩こりなどが症状として現れきます。

タッピング
上下の歯を小刻みにカチカチと合わせるタイプの歯ぎしりです。グラインディング・クレンチングと比べると歯や顎に与える影響は少ないですが、タッピングを習慣的に行っていると歯が欠けたり、擦り減ったりすることがあります。

歯ぎしりは治療で良くなる?
歯が悪くなる前に歯ぎしりを治したいと考えても、何科の病院に行けばいいのか悩んでしまいますよね?そもそも自分で歯ぎしりをしている自覚がない人も多くいます。歯科医院は虫歯の治療だけでなく、歯ぎしりの治療もしてくれます。歯科医師がお口の中を診れば歯ぎしりをしているのか、治療が必要な歯ぎしりなのか診断してくれるので気軽に歯科医院に相談してみましょう。

歯科医院でできる歯ぎしり治療
スプリント療法
ナイトガードとも呼ばれるゴム製やプラスチック製のマウスピースを使った治療です。睡眠のときに使用し、顎の関節にかかる負担を軽減させます。歯よりも柔らかい素材を使用するので歯ぎしりによって削れてしまう歯の変わりにスプリントが削れることで歯を守ってくれます。

薬物療法による噛み合わせ治療
筋肉の疼痛性緊張を緩和させる薬を服用し、余分な力がかからないようにする治療方法です。ただし、常習性や副作用などの問題があることから長期間の使用ができず、一時的な使用になります。

インビザラインで噛み合わせを治す治療
歯並びが悪く、噛み合わせが良くないと一部分の歯に強い負担がかかってしまいます。負担がかかることで歯ぎしりをしてしまう場合は正常な噛み合わせにすると歯にかかる負担を最小限に抑えることができます。歯列矯正治療のインビザライン矯正はマウスピースを交換していくことで歯を動かして綺麗な歯並びにしていきます。

歯ぎしりを改善するセルフケア
歯科医院での治療も大切ですが、普段の生活での癖を意識して治すことが歯ぎしりの改善に繋がります。
何かに集中している時や、スポーツをしている時など無意識に上下の歯を合わせていることがあります。しかし、唇を閉じた状態でも上下の歯は噛み合わないのが正しいお口の状態になるので、意識して上下の歯が噛み合わないように日ごろから注意して生活してみましょう。

寝ている時に歯ぎしりが多くなってしまいます。しかし、意識して歯ぎしりを抑えることはできないので、寝る前にアルコールを多く飲んだり、カフェインの摂取を極力控え歯ぎしりの誘発を防ぎましょう。
顎に手を置いてほおづえをつくことも強い噛みしめに繋がるので肘をつくことも控えましょう。
歯ぎしりは長い時間をかけて少しずつ歯や顎に負担をかけていきます。歯ぎしりをしているかもと悩んでいる人は一度、歯科医院に気軽に相談してみましょう。早期に対応すると歯の割れや欠けを最小限で抑えることができます。

投稿者: COCO DENTAL CLINIC

2023.12.29更新

インビザライン矯正中にやってはいけないこと

インビザラインをネットで調べると、失敗や後悔といったワードを見かけることがあると思います。インビザラインで現在、矯正を行っている方、これから矯正を始めようと思っている方へ、矯正に失敗しないためにやってはいけない事をまとめて見ました。

装着時間を守らない
インビザラインアライナーと言われるマウスピースを1日20時間以上付ける必要があります。取り外しが可能なインビザラインゆえに、装着せずに寝てしまったり、朝歯磨きをしたあとに、取り付けるのを忘れてそのまま外出してしまったりなど、1日の装着時間を守れないケースもあると思いますが、装着時間が守れないと計画通りに歯が動かずに、失敗してしまう場合があります。取り外しが出来ることは、インビザラインのメリットですが、反面、自己管理が必要です。万一そのようなケースが起こった場合の対処法などを歯医者さんに確認してみましょう。

マウスピースの交換期限を守らない
インビザラインは、微妙に形の違うマウスピースを一定期間ごとに交換して、少しずつ刃を動かしていきます。交換時期については担当の医師から指示があると思いますが、交換期限をきちんと守れないと、計画通りに歯が動かずに失敗してしまうことになるかもしれません。

アライナーを装着したまま食事を取らない
インビザラインの治療に慣れてくると、食事の度にアライナーを外すのが面倒になり、はめたまま食事を取られる方がいらっしゃるようです。食事ならまだしも、おやつなどを食べる際にもいちいちアライナーを外すのも面倒くさいというのも分からなくはないですが、アライナーをはめたまま食事を取ることは失敗の原因となります。
奥歯が沈んでいく
アライナーは通常、0.7mmほどの厚みがあります。上下の歯にアライナーを装着したまま奥歯を咬み合わせると2つのアライナーの厚み分の約1.4mm程度の厚みのあるものを噛んでいることになります。そのため、奥歯が骨に沈んでいくように力が加わることになります。アライナーを装着した状態で食事を取り、強くかみしめると、普通に食事を摂る負荷に加えて、アライナーの厚みの分の不可が多くかかり、奥歯が徐々に沈んでいきます。そうなると、アライナーを装着していない状態では奥歯が咬み合わない状態になることが考えられます。

アライナーが変形する
アライナーは弾力のある素材ですので、そう簡単には変形を起こすことはありませんが、咀嚼時には非常に強い力が加わります。咀嚼で歯を動かしているときには、アライナーと歯の間にわずかに隙間が生まれ、隙間のある部分に強い力が加われば、変形してもとに戻らなくなってしまう可能性もあります。アライナーが変形すれば、予定通り歯を動かすことが出来ずに、失敗してしまうことに繋がります。

歯とアライナーの間に食べカスが入る
咀嚼で歯を動かしているときには、アライナーと歯の間にわずかに隙間が生まれることに加え、場所によってはアライナーと歯の間にある程度隙間のある場所もあります。そういった場所に食べ物が入り込むと虫歯や歯肉炎などのトラブルの原因となります。

アライナーが変色する
アライナーを装着したまま濃い色の食べ物を食べたり、飲み物を飲んだりした場合アライナーに色が付着してしまう場合があります。色が付着してしまうと逆に目立ってしまうこともあり、せっかくの目立たない透明マウスピースが台無しになってしまいます。水以外の飲み物を飲む場合もアライナーを外していただいた方が良いです。

歯の食いしばり
歯の食いしばりに関しても食事と同様です。歯を食いしばるときには、歯に非常に大きな負荷がかかります。アライナーを装着した状態で、強く歯を食いしばることはできるだけ避けてください。

アライナーが浮いている
インビザラインのブログやツイッター等を見ると、アライナーが浮いているというワードを見かけることがあります。インビザラインでの治療中アライナーが浮いた状態になっていると、計画通りに歯が動かなくなり失敗につながる可能性があります。ちゃんと歯が動いていれば問題ないですが、再度アライナーを作り直す必要がある場合もあります。1mm程度なら問題ない場合が多いですが、新しいアライナーをつけ始めて数日たっても5mm以上浮いているような場合は担当医に確認してみたほうが良いかもしれません。
若干浮いているような場合は、しっかりとはめるように試してみてください。ただ、その際、歯を思いっきり食いしばってはめようとするとアライナーが傷ついてしまうのでNGです。

投稿者: COCO DENTAL CLINIC

前へ

予防から治療まで
歯のことなら私たちにおまかせください

常に患者様の立場に立った診察・治療を心がけています
少しでも気になる事がございましたら、お気軽にご相談ください

  • 058-320-3055 診療時間 9:00~12:30 / 15:00~20:00
  • bnr_tel_spimg.jpg
  • メールフォームはこちら 24時間受け付けておりますメールフォームはこちら 24時間受け付けております