COCOブログ

2025.02.27更新

歯並びは遺伝するって本当ですか?

遺伝するのは歯並びではなく「骨格」です
自分の歯並びが子どもにも影響するのでは?と不安に思う親御さんは少なくありません。特に、ご自身が矯正治療を受けた経験がある方であれば、お子さんの歯並びには一層敏感になることでしょう。

親子で歯並びが似ていることは珍しくありません。これは、顎の大きさや顔と顎のバランスなど、歯並びに影響を与える骨格の遺伝情報が子どもに受け継がれるため、結果的に親と似た歯並びになることがあるからです。

生まれ持った骨格を変えることは難しいものの、歯並びは後天的な要因によっても左右されるため、まずは歯並びに悪影響を及ぼすような癖や生活習慣がないかを確認することが、きれいな歯並びへの第一歩になります。

遺伝しやすい歯並びはある?
骨格が影響している歯並びは、すなわち遺伝の影響を受けやすい歯並びといえます。主に以下のような不正咬合は、骨格的要因が強く関係しています。

● 叢生(そうせい)
いわゆる乱ぐい歯や八重歯など、歯が不規則に並んでいる状態です。
顎の骨が小さく歯が並びきらないことが主な原因とされており、これは遺伝による骨格の影響が大きいと考えられます。

● 上顎前突(出っ歯)
上の歯が下の歯より大きく前に出ている噛み合わせのことです。
骨格に起因することが多く、遺伝的要素が強い歯並びです。

● 反対咬合(受け口)
下の歯が上の歯より前に出ている状態を指します。
こちらも骨格的な要因が大きく、場合によっては矯正治療のみでは改善が難しいケースもあります。

歯並びを悪化させる生活習慣
骨格の遺伝に加えて、家族共通の生活スタイルや癖も歯並びに影響を及ぼします。以下のような習慣には注意が必要です。

● 柔らかいものばかり食べる
柔らかい食事が中心になると咀嚼回数が減り、顎の筋肉が発達しません。結果的に顎が十分に成長できず、歯が並ぶスペースが足りなくなってしまいます。

● 指しゃぶり
幼児期によく見られる癖ですが、長期化すると前歯に常に圧がかかることで、出っ歯になる原因になります。

● 爪を噛む
固い爪を噛むことで歯に強い力がかかり、噛み合わせに影響が出ることがあります。

● 頬杖をつく
片側からの外力が歯列にかかると、噛み合わせや歯の傾きに影響を与えます。繰り返すうちにV字型の歯列になることも。

● 口呼吸
鼻炎やアレルギーなどにより口で呼吸する癖があると、下顎が下がり舌の位置も低くなります。これが顎や口周りの筋肉の発達を妨げ、出っ歯や受け口の原因になることがあります。

何気ない日常の癖や行動が歯並びに悪影響を及ぼすことがあるため、早い段階で生活習慣を見直すことが大切です。

アレルギー体質と歯並びの関係
アレルギー体質は遺伝しやすい傾向があります。
アレルギーが直接歯並びに影響することはないように思えますが、アレルギー性鼻炎による慢性的な鼻づまりが原因で口呼吸が習慣化してしまうと、前述のように歯並びに悪影響を及ぼすことがあります。

このように、一見無関係に思える体質や疾患も、歯並びと深く関係していることがあります。

まとめ:歯並びの7割は後天的な要因
歯並びには確かに遺伝的要素がありますが、その影響は約3割程度といわれています。
残りの7割は生活習慣や癖などの後天的な要因で左右されることがほとんどです。

「遺伝だから仕方ない」と諦める前に、日々の習慣を見直してみましょう。
適切な生活習慣と早期の予防意識を持つことが、お子さまの健やかな歯並びの維持につながります。

投稿者: COCO DENTAL CLINIC

2025.02.19更新

インビザライン矯正中にやってはいけないこと

インビザラインについてネットで調べると、「失敗」や「後悔」といったワードを目にすることがあります。現在インビザラインで矯正中の方、これから始めようと考えている方に向けて、矯正を失敗しないために注意したい“やってはいけないこと”をまとめました。

装着時間を守らない
インビザラインのアライナーは、1日20時間以上の装着が必須です。
取り外し可能という利点がある反面、つけ忘れたまま外出してしまったり、夜に装着せずに寝てしまったりと、装着時間が不足すると計画どおりに歯が動かず、矯正の失敗につながる恐れがあります。
インビザラインは自己管理が重要な治療です。不安な場合は、つけ忘れた時の対処方法について、あらかじめ歯科医師に相談しておきましょう。

マウスピースの交換期限を守らない
インビザラインは、形が少しずつ異なるマウスピース(アライナー)を指定された間隔で交換していくことで歯を動かしていきます。
医師から指示されたスケジュールを守らずに交換が遅れると、歯の移動にズレが生じ、計画通りに進まなくなる場合があります。
交換時期は必ず守るようにしましょう。

アライナーを装着したまま食事をする
慣れてくると、アライナーを外すのが面倒になってしまい、そのまま食事をしてしまう方もいるようです。
しかし、これは絶対に避けたい行動。以下のようなリスクがあります。

奥歯が沈む
アライナーには約0.7mmの厚みがあり、上下装着した状態で噛むと約1.4mmの厚みを噛んでいることになります。
この状態で強く噛むことで奥歯に余計な力が加わり、歯が骨に沈み、噛み合わせが狂う可能性があります。

アライナーの変形
咀嚼時には強い力がかかるため、アライナーが変形し、元の形に戻らなくなる恐れもあります。
変形したアライナーでは、歯を正しく動かすことができなくなります。

食べカスの侵入
アライナーと歯の間に食べカスが入ると、虫歯や歯肉炎の原因になります。
特に隙間がある部位に入り込むと、清掃が難しく、口腔内のトラブルを引き起こすリスクが高まります。

アライナーの着色
濃い色の飲食物をアライナーを装着したまま口にすると、着色してしまい目立つ原因に。
透明で目立たないはずのアライナーが逆に目を引いてしまう可能性があります。
水以外の飲み物を飲む際も、アライナーは外しましょう。

歯の食いしばりを避ける
日中や睡眠中の無意識の食いしばりは、歯に強い負荷がかかります。
アライナーを装着した状態で食いしばると、歯やアライナーにダメージを与える可能性があるため、できるだけ意識して避けるようにしましょう。

アライナーが浮いている状態を放置しない
インビザライン中の失敗談として、「アライナーが浮いている」というものがあります。
しっかり装着できていないと、歯が正しい位置に動かず、治療が計画通りに進まなくなります。
1mm程度の浮きであれば問題ないことが多いですが、5mm以上の浮きが数日続くようであれば、早めに担当医へ相談しましょう。

軽く浮いている程度なら、アライナーチューイーなどを使ってしっかりフィットさせるのが効果的です。
ただし、無理に噛みしめたり、力を入れすぎて装着するのはNG。アライナーが傷んだり、変形する原因になります。

まとめ
インビザライン矯正は、患者自身の協力が治療成功のカギになります。
取り外し可能で目立ちにくいというメリットを最大限に活かすには、装着時間・交換時期・食事時の対応などのルールをしっかり守ることが必要です。
「やってはいけないこと」を把握し、より効果的でスムーズな矯正治療を目指しましょう。

 

投稿者: COCO DENTAL CLINIC

2025.02.07更新

インビザラインの失敗例7パターン

『インビザライン』は、ワイヤー矯正に比べて痛みが少なく、通院頻度も少ないというメリットが注目されがちですが、治療にあたっては失敗するリスクもあることを理解しておく必要があります。
すべてを医師の責任にするのではなく、自分自身でも注意を払うことでリスクを最小限に抑えることができます。

失敗例①:歯根が露出した
矯正によって無理な力が歯にかかると、歯槽骨が過剰に吸収され、歯肉が下がって歯根が露出することがあります。
歯根の露出により『ブラックトライアングル』と呼ばれるすき間が目立ち、それを改善するために追加の治療が必要になるケースも。
デジタル上では自由に歯を動かす計画が立てられますが、歯槽骨の状態を無視した計画では、このような失敗が起こることもあります。

失敗例②:歯列の悪さがかえって悪化した
インビザライン矯正は歯列や噛み合わせを整える治療ですが、逆に歯並びのバランスが崩れるケースもあります。
特に多いのが、正中(上下の歯の中心)が合わない状態になる失敗例。
八重歯や出っ歯はきれいに整っても、中心がずれて噛み合わせに違和感が出ることがあります。
治療が終わるまで気づかないこともあるため、治療経過の確認が重要です。

失敗例③:噛み合わせが悪化した
矯正は見た目だけでなく、噛み合わせの改善も目的です。
しかし、治療計画やマウスピースの設計に問題があると、歯並びは良くなったのに噛み合わせが悪化してしまうという結果になることもあります。
見た目だけ整っても、機能が伴っていなければ、本来の矯正の目的を果たしていないといえるでしょう。

失敗例④:虫歯・歯周病になった
インビザライン中に虫歯や歯周病が悪化するケースもあります。
原因は以下のような要素です:

・長時間のマウスピース装着

・マウスピースの清掃不足

・装着したままの飲食

・十分な歯磨きができていない

虫歯や歯周病が見つかると、矯正よりもそちらの治療が優先されるため、治療期間が延びたり、マウスピースの再作成が必要になる場合もあります。
また、矯正専門の医院では虫歯治療を行っていないこともあり、別の歯科医院に通う手間がかかる点も覚えておきましょう。

失敗例⑤:歯を削りすぎて治療が長引いた
インビザラインでは、歯を動かすスペースを作るためにIPR(歯の側面をヤスリで削る処置)を行うことがあります。
この際に必要以上に歯を削ってしまうと、予定どおりに歯が動かず、マウスピースの枚数が増えたり、治療期間が延びるケースもあります。
IPRの判断は経験が必要であり、医師の技術力や知識も結果を左右します。

失敗例⑥:抜歯による歯の倒れ込みをリカバリーできなかった
抜歯を伴う矯正では、奥歯が前に倒れ込むリスクがあります。
インビザラインの構造上、マウスピースが上から覆いかぶさるため、歯がさらに倒れ込みやすくなることも。
こうなると、マウスピースが合わなくなり、矯正が計画通りに進みません。
奥歯の傾きをリカバリーしきれない場合には、最終的にワイヤー矯正との併用が必要になることもあります。
抜歯を検討する際は、事前に医師と十分に話し合うことが大切です。

失敗例⑦:矯正の効果が実感できなかった
インビザライン矯正の効果が思ったより出なかったと感じるケースもあります。
主な原因は以下の通り:

・保定装置をきちんと装着しなかった(後戻り)

・マウスピースの使用順を守らなかった

・一部のマウスピースを使用しなかった

・一日20時間以上の装着ができていなかった

・矯正中に虫歯や歯周病になった

これらの原因には、患者側の注意不足が影響しているケースも多く見られます。
インビザライン矯正を成功させるためには、決められた装着時間や使用ルールを守る努力も不可欠です。
治療効果を最大限に引き出すために、医師と二人三脚で進める意識を持ちましょう。

以上が、インビザラインでよく見られる7つの失敗例です。
インビザラインは正しく行えば非常に効果的な矯正方法ですが、計画・管理・自己管理がそろって初めて成功します。
安心して矯正治療を受けるためにも、信頼できる矯正歯科選びと、患者自身の協力が不可欠です。

投稿者: COCO DENTAL CLINIC

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