乳歯の歯並びが悪いと起こる影響
・永久歯に影響が出る
乳歯が乱れていると永久歯の生え替わりにも支障が出ることがあります。先天性欠如(歯の本数不足)や癒合歯(隣同士の歯がくっつく)を伴う場合は特に注意が必要です。
・むし歯・歯周病のリスク増大
デコボコした歯並びは磨き残しが多く、むし歯や歯周病を招きやすくなります。
・滑舌への影響
出っ歯・受け口・すきっ歯などがあると息が漏れ、正確な発音が難しくなります。
・顎関節症になりやすい
噛み合わせのアンバランスは口まわりの筋肉発達を阻害し、顎関節症を招くリスクが高まります。
ケース 特徴 推奨対応
・出っ歯(上顎前突) 上の前歯が前方へ突出 6歳ごろに歯科相談。指しゃぶり・口呼吸・舌癖の改善が大切
・受け口(下顎前突) 下の前歯が上の前歯より前へ 3〜5歳で早期受診。骨格由来が多く、放置すると外科的治療が必要になる場合あり
・すきっ歯 歯間に空隙がある 乳歯期は永久歯の萌出スペースになることが多い。定期検診で経過観察
・前歯が斜め(ハの字) 乳前歯が斜めに生える 顎の成長で自然に整う例が多数。定期検診で様子見
歯並びを乱す主な原因と予防
・指しゃぶり 上顎前突・開咬 3歳以降は要注意。叱らず原因を一緒に考え、防止グッズや成功体験で改善
・口呼吸 出っ歯・叢生・開咬 鼻炎治療、口テープ、あいうべ体操で鼻呼吸を促進
・頬杖 顎変形・歯列不正 姿勢指導で頬杖習慣を改善
・舌癖 出っ歯・開咬 正しい舌位を指導し、舌・口周りの筋トレを実践
・爪/唇かみ 上顎前突・下顎前突 ストレス確認、苦味マニキュアや爪切りでサポート
歯並びは遺伝する?
骨格や顎の大きさ、歯の形・本数は遺伝的要素が大きいものの、生活習慣の影響も大です。親の歯並びが良くても、日常の癖で乱れることがあるため注意が必要です。